半導体製造で使用するオフライン測定
はじめに
今回は半導体製造ラインで頻繁に使用するオフライン測定の紹介と、どのような時に使用すると最大効果が得られるかを簡単にまとめていきたいと思います。今回は電気的測定に関しては割愛させていただきます。主に物理測定に関してまとめていきます。
自己紹介
日本の大学でPhDを取得し、日本の会社に就職するも会社の方針転換で一年も経たずに外部に出向し、先行きが見えないため別の日本企業に転職。なぜか転勤族になり西の方に移住。英語を勉強して外資系に転職しVISAをサポートしていただきUSに移住。その後GCを取得しBay Areaの大手テック企業に転職して今にいたります。専門は半導体のプロセス設計です。
半導体に関する記事等はこちらに集約しておりますので、ご参考までにリンクを貼っておきます。一部有料ですが作者のお茶代と思ってください。
オフライン測定の定義
各社それぞれ定義があります。今回は自分が知っているオフライン測定の定義に沿って説明していきます。
使用サンプル
製造ラインからサンプルを入手、またはモニターサンプルを入手する
入手したサンプルは再度製造ラインへの復帰は不可能
サンプルは実際のデバイス、またはダミーウェハーなどである
オフライン測定
破壊または非破壊検査である。
クリーンルームまたはそれに近い環境のオフラインで実施される
各測定手法の特徴を考慮し、解析したい手法を選択する
測定手法に適した形状に事前加工されることもある
一番のポイントは、サンプルは製造ラインから切り離された環境下で実施され、さらにそのサンプルは製造ラインに復帰不可能というところです。なのでオフライン測定と言われます。
一般的なオフライン測定
半導体製造で頻繁に使われるオフライン測定の一覧をいかに示します。またどのような特徴があるかもまとめておきます。
SEM(表面および断面)
TEM
EDX
SIMS
ICP-MS(濃縮も含む)
AFM
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アメリカSilicon Valley在住のエンジニアです。日本企業から突然アメリカ企業に転職して気が付いた事や知って役に立った事を書いています。