【北欧】家に害虫駆除業者が来た話
アパート入居前に清掃が入っておらず謎の痒みを発症した私。管理者に苦情を入れたところ害虫駆除業者が手配された(詳細は以下の記事↓)。
数日後に派遣されてきたのが害虫駆除業者 Anticemex。その時の話を少し書き足すとともに,bedbugsにまつわる少しマジメな話も残しておきたい。
※ Anticemex:広く欧州でマーケットシェアのある害虫駆除業者
突然の来訪
例によって連絡がテキトーな当地。業者がきたのは朝9時前で、何のアポイントもなくいきなりドアベルを連打された。
ドアを開けると立っていたのは妙齢のブロンドお姉さん、そして10円玉を握り潰せそうなガタイのおじさん。駆除しにきたのは虫…ですよね?
お姉さんは口早に寮の管理者に依頼されたこと、主に bedbugs(トコジラミ) を専門にしていること、家をチェックするために来た経緯を語った。苦情を入れていたのは事実なのでおそらくその件であろうと合点し、私は彼女たちを招き入れた。
彼女たちは慣れた手つきでソファ裏やベッド裏を矢継ぎ早に確認し、bedbugs(トコジラミ)の痕跡はないことを教えてくれた。そしておもむろに我が家のソファにもたれかかり、害虫にまつわるtipsを滔滔と語る。
彼女は最後に「何か気になる虫がいたら何でも写真をSMSで送ってくれればOKよ」とまたウインクをして電話番号を教えてくれた。ブロンドのお姉さんがやると何ともカッコいい。
結局この痒みは何なのかといえば、dustmite(家ダニ)や flea(ノミ)などではないかとのこと。dustmiteは目に見えないため洗えるカバー類を洗い、洗えないマットレス表面はスチームするしかない。flea も概ね対応は同じである。
ただし flea に関しては「窓を大きく開けっぱなしにしすぎないように」とのアドバイスももらった。いわく窓を開けすぎるとハトが入り込むことがあり
とのこと。怖すぎる。
いずれにせよbedbugsよりは危険度が低く対応も難しくない害虫でありひとまず安心。感謝を述べて2人にはお帰りいただいた。
……のだが、そこで私は初めて「より重大な問題」に気がついた。
彼女たちはそのまま流れる様に玄関から外に出ていったのである。
靴を履き替えずに。
そう、つまり……彼女たち2人、ガッツリ土足だった。
靴を脱ぐ様に伝え忘れていた…
……その靴ウラに害虫ついてないですよね??
完全に失念していたが、欧州は害虫駆除業者ですら土足で家に入ることが当たり前な文化圏なのであった。30年以上自国に閉じこもっていた私はまだその文化にキャッチアップできていなかった。ドアを開くより前にまず靴を脱ぐように伝えるべきであった。
よく考えてみれば今までも管理会社や寮の管理人もこの部屋に入っていたはずである。その度に毎回土足だったというのか。そして今後も私の知らないうちに施設点検で勝手に土足で入られうるというのか?土足で?毎回??ユルシテ……
……私はその後すぐに紙袋を取り出し,大きく手書きして玄関正面に貼り付けた。
役に立つ害虫 Tips!
以下,業者のお姉さんに教わった害虫 tips
bedbugs は北欧でも爆発的に増えている(旅行者・移民・温暖化など)。
bedbugs は基本的にベッドやソファの足の四隅などに血糞を残す。ベッドの場合、頭側が特に注意(足側より体温が高いため)。血糞は黒っぽい色。比較的新鮮なものの場合、水で湿らせた指やティッシュで触れるとそのまま伸びる。それは危険信号。
どの様なホテルでも(高級ホテルでも)スーツケースを開ける前にベッド裏などをチェックした方がよい。もし黒い血糞を見つけたら写真を撮って部屋交換を訴えた方が良いだろう。
bedbugsは人の体温に反応するため、早ければベッドに座ってすぐに寄ってくる。ホテルの部屋の中でなくてもソファや飲食店でも遭遇しないとは限らない。
bedbugsは基本的に業者にしか適切な駆除ができない。
なおその他の害虫(dust mites や fleas)に対し,洗えない領域の害虫駆除にはスチーマーが一定程度の効果を示す。ケルヒャーのスチーマーは万国共通で購入可能。
*サムネイル画像:Unsplash