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抽象的な概念のイメージ
このNOTEで前に書いた、活性化するモデルを作るために、有効な一つの手段は
抽象的な概念のイメージ
作成です。これは、仏教の修行なら
慈悲を観る
等の形で実践しています。
さて、もう少し踏み込んでみましょう。私達は「慈悲」等の抽象的な概念を、どのようにして造ったのでしょう。つまり
辞書に書いてある
学校で習った
と言う風な、与えられた「概念」で考えている人は
その記号だけ
しか観ていないのではないでしょうか?イメージ作成には、これでは不十分です。イメージと言うからには、生きた具体的なモノが必要です。
さて、このような「概念」をまとめる時には
色々な具体的な事例
を見て
その本質的なモノ
を見いだしていきました。例えば「慈悲」なら
親が子供を守る姿
子供に食事を与える
等の場面が出てくるでしょう。
こうした、個別の具体的なイメージを持つ人は、言葉としての『慈悲』しか思い浮かばないよりは、具体的でよいでしょう。しかし、一つのイメージですべてと思い込むこと、これも狭い考えにとらわれます。
そこで、お経では、多くの場面を連ねることで、「慈悲」を伝えようとします。例えば観音経では
火の中に落ちても救う
海難でも救う
山から落とされても救う等々
の色々な救を描いています。
しかし、多くのイメージを持つだけでよいのでしょうか?
もう一歩踏み込んだ答えは
そのような慈悲を行う仏の心を持つ
です。色々な状況に対応して
適切な慈悲を行う
菩薩のイメージができ、それが心の中で動き出す。これが本当の
抽象的な概念のイメージ化
ではないでしょうか。