チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン2024 初めて100キロを走って
2024年4月21日、初めての100キロレースに臨み、完走しました。その備忘録を以下に記します。
◎事前のプラン
50キロまでキロ7分、50キロから80キロをキロ8分、80キロから100キロをキロ9分で12時間40分(トイレ・エイドなど全て含む)
ジェル計16個は短パンのマルチポケットに入り切らないのでトレランザックに半分入れとく
エイドは座らないすぐスタートする/時間かかるうどんなどは食べない・ジェルは走りながら
キツイ登りもベタ歩きはせず100メートルでもいいから走りを混ぜる
応援には全て応える、スライドではなるべく声がけ
◎いざ。スタートから50キロまで
キロ6分20から30秒くらい、決してスピード上げずに下りこそゆっくり。速くなったところあったけどおおむね予定通り。信号待ちが発生することも事前に聞いていたので、無理に取り戻そうとせずいけた。
雲が多くて富士山頂は見えないけど、気温は高くないのでラッキー。
スタートから程なく夜明け。100キロと考えすぎず気楽に山梨観光13時間と思うことにする。
順調だったけど30キロ手前でめちゃ疲労感。カフェイン抜いてたこと思い出してジェルで補給したら、途端に元気になる。
35キロ付近、腰や太ももの疲労感強くなってロキソニンを飲む。持病のもの以外、普段は薬をほぼ飲まないからか、めちゃくちゃ効く。気持ちも軽くなる。
43キロ、お腹痛いの我慢できずにトイレ、ロスタイム5分ちょっと。これが負の連鎖の始まりに・・
◎トイレが友達。50キロから80キロ
ペースは6分台後半に落ちてくるものトータルではエイドなど含めて7分以内にまとめるという目標、60キロ過ぎまで継続。
途中、ウルトラマラソン講座の講師・アートスポーツの鈴木さんと会って元気に。
しかし。お腹にガスが溜まって走ってるとゴボゴボいうようになる。
56キロでトイレ(5分)。
続いて61キロでもトイレ(待ち含め8分くらい)&ロキソニン投入。
スマホの充電あやしくなってきてザックのバッテリ出したり。外したゼッケンベルトがうまく装着できなかったり。手間取ることもあってロスが気になる。
69キロでもトイレ(5分くらい)、たぶん出し切った。精進湖までずっとトイレのことばかり考えてた気がする。
フォロワーさんから、オナラしながら走ったら速くなるとメッセージがきて元気になる。試したけど、もう出ない。無念。
60キロ以降は平地や下りで7分台前半、上りはゆっくりでも走ってキツくなったら少し歩き。スライド区間では行きで速いランナーさんが「fight」と声がけしてたので自分も見習おうと。
みんなに声かける、ナイスラン、fightと。人を応援すると自分も元気になれるのですね。
しかもリアクション返ってくるとめちゃくちゃ嬉しい!これはずいぶん励みになりました。
◎カフェインの虜。80キロから90キロ
80キロ過ぎるとツラさが増してくるが、応援の人に応えて手を振って「ありがとう、頑張るぜー」と声出して自分も元気に。
フォロワーさんがDMとかでリアルタイムに応援してくれて涙流しながら走る。「ただ走ってるだけのこんな俺を応援してくれるなんて」と。
込み上げてくるものが止まらない。だから、頑張るんだと。足は動かないけど、前に進むんだと。
85キロ、エイドでジェルを確認したら、残り3つ、カフェイン入ってるのが一つ。
最後は5キロごとにカフェイン入れようと思ったのに、明らかに足りない。ガックリきた。
もはやカフェインの虜。中毒。頼みのカフェインないなんて・・。もう進めない。
いや、待てよ。
コーラにもカフェイン入ってるよな。
甘いドリンクは好きじゃないので普段は飲まないし、ポカリもラン中の作業(義務)でしか飲まない。でもコーラは今飲んだら効くんじゃねーかと。
エイドのコーラ、ソフトフラスクにいっぱいにして、がぶ飲みです。学生の頃に一気飲みのコールされたときのように、勢いつけて。
わーーー。
なんて美味しいのでしょうーー。
ぬるいコーラなのにうまいの。うまいのなんの。
喉越しピリッと、鳥肌が立つほどのコーラがこの世にあるのだと。
そして気持ちも身体も生き返るのです。単純。
あと5キロ走って、90キロ地点でカフェイン最強のアミノサウルス入れればなんとかなるなと。
コーラ風味のゲップしながら走り始めました。
あと12キロ地点。一緒に参加したラン友を抜くときに声がけ。体調はげしく悪そうなのでなんかあったら絶対に助ける。心に誓って後ろ髪引かれながら。
◎孤独。90キロから
コーラ美味しかった記憶はもうありませぬ。やっぱりキツイです、キツイです。
それまでは頻繁にフォロワーさんや一緒に走ってる仲間から連絡あったのに。90キロ過ぎてからは皆無。
ひとりぼっち。ぼっち。
富士山麓の森の林道。暗い。しかも雨降ってきたぜ。
林の中の道に入ってからはずーっと登り、5キロくらいか。
みんな歩いてるけど、100メートル歩いたら100メートルは走る。
つらくなっても次の看板までの30メートルは走る。少しでも前に出られることが嬉しい。90キロから95キロまでは8分50くらい。
残り2キロはずっと下りだと講座で聞いてたので、粘って全歩きは避ける。
2018年に富士五湖70キロに出たとき、ここでかけられた言葉思い出す。
そのときは足底筋膜炎で歩くのも痛くて痛くて。そんなときご夫婦にかけられた言葉。「無理しないで、また次走るときにリベンジすればいいじゃない」
2018年は70キロ10時間半、最後はゾンビみたいな歩き方で悔しさしかなかった。
あれから6年。やれてるじゃないか、俺は。ここまでこれたじゃないか。どこも痛くなく。心も強く。
下り坂までもう少し。さあ、行こう、前へ。
リベンジのときがきた。
◎すべてに感謝を。95キロから
カッコいいこと思ったけどすぐに現実に戻る。ぜんぜん進まない。
キロ9分40→キロ9分50→キロ10分30と落ちていく。
あれ?スタートしてすぐに信号の交通整理してくれてた警備員さん、帰りもいた。感謝の言葉を伝える。今日はありがとうございました、と。
そうしたら「おー、また来年会おう、ありがとう」って。
なんだそのホスピタリティは。こっちが感謝する立場なのに・・なんで俺にお礼言ってくれるんだ。しかも雨に濡れても笑顔で。
あなたのような、みなさんのおかげで走れます。
感激で泣きながら走り出す。その先には待ちのぞんでいた下り坂。
きた。
キターーーー❗️
今まで歩くのも重かったのになぜか走れる。
キロ6分半で98キロから99キロ。
99キロからはキロ6分10秒で。
見えてきたスタジアム。レースを終えた皆さん、応援の方、みんながエールくれるので全員に感謝の言葉、ありがとう、またきます、と。
雨降る中で入った富士北麓公園は寒かったけど温かくて。
眩しい競技場のライト。
雨が目に入ったので景色はこんなにぼやけてるんですね。きっとそうに違いない。でもぬぐってもぬぐっても目の前はぼやけたまま。なんでだろう。
ゴールしてもなんだかぼーっとして。みんなが喜んでるのが見えて。俺はやったのかなって思いました。
一緒に出場した体調不良の仲間を待ちます。自分の40分くらいあとに粘って粘ってフィニッシュ。姿を見届けられてまた落涙。だから自分も頑張れた。
関わってくれたすべての方々に感謝。たくさんの感謝。
トイレにもたくさん寄って前に前に進み続けた12時間50分。
出し切ったのです。文字通り。
◎よかったこと
・エイドはすぐ出発しても大丈夫
・ジェルがメインでも数が足りれば走れる
・カフェインとロキソニンは絶大
・70キロレース何本か走った反省と経験が生きた
・レースペースや高低差など何度も予習したことで何が起きても慌てなかった
〇反省点や検討課題
・お腹痛くなる対策必要、トイレ大のロスが計25分くらい
・スマホ充電をすぐにできる体制、ジェルの準備などあらかじめできることの詰めの甘さ
・固形物摂ったらどうなったかの検証、もしかしたらそっちのほうが効率いいか?
〇最後に
レースから時間が経っても思います。
初めての100キロはつらさも喜びも筋肉痛も最高of最高でした。
本当に、ありがとう。