見出し画像

シャニ散歩〈多摩編〉【シャニマス聖地巡礼】

先日公開したシャニマスの聖地巡礼マップ、その舞台を散策していきます。


前回は283プロのお膝元〈桜ヶ丘〉周辺を巡ったのですが↓

今回は〈桜ヶ丘〉からひとつ範囲を広げて〈多摩〉地域を巡っていきたいと思います。ただ、今のところ3地点だけなので、ボリュームは少なめです。

[背景]屋外プール → よみうりランド プールWAI

アイドルたちの水着コミュで定番のプール背景。モデルとなったのは、よみうりランドプールWAIという場所です。

イルミネが遊びに来たり、アンティーカが撮影のために訪れたりと、話題に事欠かない場所ですが、このプールWAIでは実際にアイドルやグラドルの撮影、イベントが度々行われていたりします。

アクセスとしては、聖蹟桜ヶ丘駅から電車で行くことはできますが、かなり遠回りになるので、永山駅からのアプローチの方が便利ですね。

画像1

画像2

[上]背景絵
[下]プールWAI「波のプール」前 (Google Maps)

画像5

右手に見えるビーチ風のプールが「波のプール」、それを囲むようにヤシの木が植わり、左手には「ジャイアントスカイリバー」と「直線/スラロームスライダー」がそびえ立っています。その更に奥に見える鉄骨柱が、遊園地側の「クレイジーヒュー/クレイジーストン」というフリーフォールのアトラクションです。

さて、上の比較写真なんですが、なぜストリートビューから写真を持ってきてるのかと言うと、別に実地調査をしていないというわけではなく、“この構図で写真が撮れないから” なんです。

画像3

プールWAI「スイミングプール」前 (2019/10/1)  ※()内の日付は撮影日

営業期間である夏季以外は、プールエリアへの立ち入りが制限されており、下の写真のように柵 (左端にうっすらと写っているのがわかるだろうか……?) から右側に入ることができません。そのため、青ピン周辺の位置からでしか撮影ができないのです。

画像6

ちなみに、ナイトプールの背景もこの手前のプール辺りから撮影したものがモチーフになっていると思われ、実際にプールWAIでもナイトプールが開催されていたりします。

画像4

「背景絵どおりに撮りたいんなら、営業期間の時に撮影すればいいじゃん?」ってなるのですが、さすがに水着姿の一般人を撮影するわけにはいかないし (一応、プール内を除いて撮影自体は可能) 、わざわざそのために入場料を払うのもアレなので、これ以上の詮索は止めておこうと思います。

補足として、ゲーム内では「屋内プール」の背景絵もあったりするのですが

画像9

こちらについては、福島ハワイアンズがモデルだったりするので、また後日紹介したいと思います。



【綿毛ノ想】幽谷 霧子 → 多摩川児童公園

画像7

画像8

[上]カード絵,  [下]実写合成 (2019/5/15)

画像12

「きりこが」の記念すべき1枚目。遠慮しいであった霧子が恋鐘に促され、はじめて(?)わがままを言って寄り道した場所です。現地は河川敷特有の野球用グラウンドとして整備されていますが、春になるとコミュにあったようにたんぽぽが咲き、2人の見たやさしい風景がそこに映ります。



【HAPPY-!NG】市川 雛菜 → ハニーズバー八王子店

画像10

画像11

[上]カード絵,  [下]実写合成 (2020/6/30)

画像13

学校を休むという非日常性。他の学生が勉学に励む時間に街中を往くという、ちょっとした罪悪感と、優越感。(まあ、彼女の場合 “罪悪感” は感じないだろうが……)
そんな時に飲むジュースは、きっと、ちょっとだけ特別な味。

画像14

底見えぬ瞳に吸い込まれそう…… (あと睫毛の手描き感ぐうすこ)

……さて、この雛菜のイラスト、メイン絵は八王子駅のハニーズバーで恐らく正解なのでしょうが、アニメーションで出てくる風景が何処なのか、未だに定かではありません。(というか、モデル地があるかどうかも謎)

画像15

画像17

[上]アニメ演出,  [下]八王子駅 (2020/6/30)
アニメ内の風景は八王子駅の様子とは一致しない。

ただ、左に見える路線図総武線のものである、ということは判明しています。

画像18

画像16

[上]アニメ内路線図
[下]総武本線電車特定区間(E電区間)内路線図 (「総武線沿線の家賃相場│家賃が安い駅ランキング!」Rooch(ルーチ) - イエプラ)
明らかに下の路線図を反転してそのまま使っていることがわかる。

また、アニメーションのはじめに出てくる車両側面の外形も、総武緩行線で運用されているE231系0番代、あるいは総武快速線で運用されているE217系と類似した点が見られます。

画像19

画像21

画像20

[上]アニメ演出
[中]E231系0番台 (御茶ノ水, 2020/12/9)
[下]E217系 (東京, 2020/12/9)
車両形状はE231系0番台に近しいが、カラーリングはE217系の紺とクリーム(しかも色の濃い旧塗装に近いか?)のそれに見え、双方の特徴が混在している。

つまり、「場所的には総武線沿線の駅である」ということだけは示唆されているのではないでしょうか。

ただ、これも単なる “都合の良い解釈” で、メイン絵が八王子駅 (≠総武線駅) であること (さらに言えば “八王子駅の風景も正確には描かれてはいない” ということ) も含め、実際には「ちょっと遠いロケ地まで来た」ということが言いたいのではないでしょうか。その “趣旨” こそが、ここでは大事になっているのであろうと考えています。

なにが言いたいのかというと、これまでのシャニマスのコミュ内において用いられる鉄道関連のイラストの、そのほとんどが「京王線」に由来しているからです。

画像22

画像23

画像24

それぞれのイラストのモチーフを詳しく紹介するのは別記事 (後日作成予定) に譲るとして、283プロの所在が京王線沿線駅にあることから、必然的にコミュ内の背景も京王線を用いることで、世界観と空気感を統一させているわけです。

画像25

画像26

例外として、「駅のホーム」背景は東京駅がモデル(こちらも後日紹介したい)。また、番線表示と背景が雑コラ()された郊外駅パターンも存在する。

そんな中、今回の雛菜で描かれたのが「八王子駅」と「総武線」であり、“「京王線」の風景ではない” ということには、それ相応の意味が含まれいるはずです。すなわち、「学校を休んでまで仕事場に向かうこと」、しかも「慣れ親しんだ場所 (京王線沿線) ではない」という “非日常性” を強く演出させるための意図がここから感じ取れる気がするのです。


ここからは完全に蛇足ですが、他のブログの検証記事等では、積極的にそのイラストのモデル地を探し出そうとするもの (しかも、理詰めに見えて結構なムリクリの結論ありきな検証) が多いのですが、個人的には “追究しすぎることで逆に見えなくなること” もあるのではないのかなぁ……と思います。(まあ、追究したくなっちゃうのはオタク心として死ぬほどわかるし、自己満足なのでいいんだけどネ……)
要は、場所の特定に夢中になりすぎることで、そのイラスト (あるいはコミュ) が本当に伝えたいことを見落としがちになる、ということです。

シャニマスのイラストには、実在する場所として明確に「この場所だ!」とわかるように描かれているものが多いですが、中には反転していたり、省略やアレンジが加えられていたり、はたまたアニメーション内で複数の場所が用いられていたりと、必ずしもその場所が “完全一致” するとは限りません。しかし、それが「シャニマスの世界線」は「私たちの世界線」とは違うことの表れであり、と同時に「彼女たちが “そこ” にいる」という実在性やリアリティを感じさせるファクターにもなっているわけです。似ているようで、ちょっと違う、でも確かに “そこにいる” と感じさせてくれる。それこそが、シャニマスのイラストの真の魅力であると言っても過言ではありません。

つまり、シャニマスのイラストは「実在の場所のニュアンスさえ描けていれば、たとえ時空が歪んでても、それで良し」というスタンスである、と考えればよいわけです。「その場所を忠実に描く」ことよりも、「その場所であることの意味」の方を大事にしている、その前提さえわかっていれば、シャニマスの聖地巡礼がもっと面白くなるんではないかなぁと思います。

なので、モデル地の考察なんて割とアバウトでふわふわしたものでいいんじゃね?もっと気楽にいこうぜ!というお話でした。(まあ、そのイラストに描かれた場所がきちんとわかれば、その場所・土地柄から、より深みのある考察ができるようにはなるんだケドネ……)



……ハイ、話が長くなってしまいましたが、これにて今日の散策は終了!

追加があればまた随時更新します。次回は〈東京23区内〉を巡っていきたいと思います。では、また次の機会に。


↓次の散歩↓


※本稿で用いたゲーム画像は『THE IDOLM@STER SHINY COLORS』より比較研究目的のために引用したものであり、それら全ての著作権は BANDAI NAMCO Entertainment Inc. に帰属します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?