旅先への恩返しでイタリアワインを楽しむ

昨年の冬、イタリアに旅行をした。1月中旬にはコロナ患者がイタリア国内で発生したというニュースもあるので、今思えば本当にギリギリのタイミングで行くことができた。南から北へいくつか都市を回ったが、中でもトスカーナ郊外でのワイナリーツアーが最高だった。見渡す限りのなだらかな丘に背の低いうねうねしたブドウの木が連なる様子は、冬の侘びた感じもまた風情があり、どこかで見たことがある(ような気がする)印象派の絵画そのままだった。丸一日で3つのワイナリーを周るツアーは、欲しければいくらでもテイスティングすることができる飲み放題コースで、一緒になったアメリカ人夫婦と帰り道の車内で盛大な酔っ払いカラオケ大会になったのがいい思い出だ。

そこで周ったワイナリーの一つが、偶然にも今住んでいる州に倉庫を持っており、アメリカ在住者向けのセールの情報が来たのでこれで少しでも応援になればと思いワイン6本セットを購入した。

早速届いたので、まずは白ワインを冷蔵庫に冷やしておき、今ある食材でワインに合う料理は何かな、と考えた結果。
・ズッキーニのポワレ(樋口直哉さんのレシピ)※これは2.5センチ幅に切るのが何よりも肝
・鶏もも肉をローズマリーとオリーブオイルでマリネしていたものの冷凍があったので、それを解凍して皮目を焼いてから白菜と小ジャガイモを入れて一緒に蒸し焼きにしたもの。
・ニンジンのポタージュと先日焼いて冷凍していたそば粉のカンパーニュ
というラインナップになった。

我ながら白ワインを存分に楽しめるメニューになったと思う。驚いたのが、自分で焼いたカンパーニュが朝食で食べるのと夜にワインと食べるので全然風味が違って感じたのだ。朝は何となく苦みというか雑味に感じていたそば粉の風味が滋味深さに変わり、チーズがあればなおよいという感じ、でも鶏の蒸し焼きからでたスープに浸すだけでワインが進んだ。

いい夕食といいお酒は、引きこもりの日もいい日にしてくれる。

そのトスカーナのワイナリ―は、夏場はアグリツーリズモという農業体験型の宿泊プランがあるらしく、いつか絶対に行きたいと思っている。そのいつかまでどうかご無事でいてください。



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