留年してるときに読みたい本ランキング

by なめろう

 第一位:春の夢(宮本輝)

死んだ親父の借金を抱えている大学生主人公。彼はある日、誤って部屋の柱に釘でトカゲを打ち付けてしまう。彼はかろうじて生きているトカゲに自らの境遇をかさね、それに「キン」と名前を付け共同生活をするようになる。 たぶん留年していないときに読んだら、私の心にはそれほど響かなかったと思う。最後は、割とハッピーな終わり方。 自分も助かるかもしれない、と希望をもらえた作品。

 第二位:車輪の下(ヘルマン・ヘッセ)

田舎の神童がめっちゃ良いとこの学校に入ったものの、だんだん精神がすり減っていき、ドロップアウトする話。どこで歯車が狂ったか。何がいけなかったのか。 私の留年は自業自得だが、それなりプレッシャーは感じてたし罪悪感もあった。本作の主人公は誰にも頼ること無く消えていったが、私はまだ何とかなる。そう思えた作品。

 第三位:山月記(中島敦)

学校の授業で読んだ人も多いはず。 天才主人公が脱サラして詩人を目指すものの上手くいかず再就職。しかしかつて見下してた連中の部下でいることが耐えられなくなり、野獣と化してしまう。 彼は友との再会を機に自分を見つめ直し、なぜ虎になったのかの自分なりの答えを導き出した。 これを読んで、私はなぜ留年したんだったかなと考えてみた。 当然、勉強をしていなかったからだ。

 第四位:深夜特急(沢木耕太郎)

むしろ一番読んではいけないタイプの本。 ロンドンを目指すという以外特に目的を持たず、ユーラシアをふらふらと旅をするだけのノンフィクション。だが、強烈な魅力のある作品。この本の影響で80年代当時、数多くのバックパッカーが生まれたとか。 留年していない普通の大学生にも、危険きわまりない。 波長が合う人間がこれを読んだら、出席日数が危ない。

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