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占いで「あなたの運命数は愛と美です」と言われたから私こそが愛と美貌の戦士。

1~2年ほど前だろうか。1人で占いに行ったことがある。その時の私にはどうしても叶えたい夢があって、5年間追いかけ続けても叶いそうになくて、夢を叶えるタイムリミットも迫ってきていて、かなり追い詰められていた。つまり俗に言う"スピる"というやつで、精神的に追い詰められた人が、その不安を解消するために最期の頼みの綱として占いに縋った訳である。

その時の私はそれくらい頭がイカれていた。

だけど夢を叶えるために自分がやれる手段はやり尽くしてしまったし、あとはもう待っていることしかできなくて、でも待っているだけの時間ってとてつもなく不安で。だから占いに行けば、少しでも夢のために動いているような気になれた。

その時、占いでどんなことを聞いたかとかどんなことを言われたかとかは、正直今はもうあまり覚えていない。なぜなら結果的に、私の夢は叶わなかったし、形を変えて壊れてしまったから。

でも1つだけはっきりと覚えているのは、「あなたの運命数は"愛と美"です」と言われたこと。

まぁ私にはその運命数ってやつが何の数字でどんな意味を持つ言葉なのかもよく分かっていないのだけれど、「運命」というくらいなのだからきっと私の生涯を表す数字なのだろう。それが"愛と美"なんですって。

なんて素敵なんだろう。
私にぴったり。


だってそれって私が今まで、どんな時でも絶対に手放さずに抱えてきた大切なものなんだもん。

さらに、私の中で"愛と美"と言えば、思い浮かぶ人物がいた。それは『美少女戦士セーラームーン』に登場する愛野美奈子、セーラーヴィーナス。

セーラーヴィーナスは"愛と美貌の戦士"なのである。

それじゃあつまり何?私がセーラーヴィーナスってこと?私が愛と美貌の戦士ってこと?

私はずっと、何者かになりたかった。冒頭で書いた叶えたかった夢というのも、何者かになりたくて追いかけ続けていたものだった。私の発した言葉や行動が誰かの生きる意味になるような、誰かの人生を輝かせる何者かになりたかった。でも私にはなれなかった。なる努力は最大限した。でも、努力では手に入らないものもあるのだと、初めて思い知った。

そんな私が愛と美貌の戦士。私が戦士。そうだ、そうだよ。私はずっと一人で戦っていた。戦ってきた。私が戦士。私こそが戦士。私の生き方はずっとまっすぐで、あまりにもまっすぐ過ぎるから折れる時にはぼっきりと真っ二つに折れてしまって、でも折れた刀を持ったままずっと戦っていた。とっくに折れてしまった刀をいつまでも振りかざしている私は、きっと周りから見れば滑稽で哀れだっただろう。時には外野から酷い言葉で批判されたこともあった。それでも私はその刀を捨てなかった。だって私は戦士だから。私が戦士だから。私が武器を下ろしたら、私の背後に広がる世界が壊れてしまうから。

時々、知らない人からDMで「あなたの言葉に救われました。ありがとう」と言われることがあった。それも一度や二度ではない。そんな時、私は街の人を救った戦士になれた。戦い続けてきた自分が、ほんの少しだけ報われるような気がした。救われたのは私の方だったのにね。

戦士って強くて、でも本当は弱かった。
戦士でいるのって疲れるのに、私が戦うのを辞めたら街の人が悪者にやられてしまうから、私が戦い続けるしかなかった。

だけど私はやっぱり戦士でいる運命なのだと思う。
追いかけ続けた夢がガラガラと崩れて壊れてしまってから早1年が経つが、今でも闘争心だけはずっとここにしまってある。戦い続けた私の心は精神疾患によってすっかり壊れてしまっているけれど、その闘争心だけはいつでも取り出せる場所に置いてあるのだ。

あの時私にDMをくれた人たちのこと、私は絶対に忘れない。それが私の愛だから。そして、私は私が世の中に伝えなければいけない言葉を、こうして書き綴って残していく。それが私の美学だから。

私こそが愛と美貌の戦士。

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鈴蘭さき
自分の書いた言葉を本にするのがずっと夢です。