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一つの花

もう40年以上前の小学校の国語の教科書に
一つの花、というお話が載っていて、
今でも強く記憶に残っている。(タイトルはうろ覚えだけど)

戦争に行く父親を、見送る幼い娘ゆみ子が
お父さんのおにぎりを、
「おじぎり、ひとつだけちょうだい」
と、全部食べてしまう。それでも
また、「おじぎり、ひとつだけちょうだい」
と言って、泣きそうになる我が子に
お父さんは、そこに咲いていた秋桜を
一輪手折って渡す。
「ほら、ゆみ子ひとつだけのお花だよ。」
戦争に行く前に、我が子の泣く顔を見たくなくて、渡した一輪の花。
幼いながらに、なんだか切ない気持ちになったことを覚えている。
そう言えば、先週の朝ドラ「エール」も
戦争が描かれていて、
愛する妻と一人娘を残して戦死する登場人物に涙した。

noteの中で、見つけた一輪の秋桜の写真。昔、国語の時間に習ったお話をせつなく思い出しながら描きました。

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