結社の同人制についてのもやもや
以下は、句歴20年の私の同人制についての所感である。
1:同人昇格基準が不明確な結社が多い。
2:同人費が高額である(大方の月刊の結社誌が、年3~4万ぐらいのようである)。
3:同人昇格に俳句の出来だけでなく、年功・結社貢献度・句会の出席率・主宰との親密度などが、反映される結社がある。
4:遠隔地会員や結社を掛け持ちしている会員が、同人になりにくい結社がある(このような結社には、最初から入らない方がましである)。
5:同人欄が3~4つに分かれており、同人にランクのある結社がある。
6:結社誌にも関わらず、選句・添削がある「一般会員」よりも、選句も添削もない「自選同人」が多いところもある(結社誌の同人誌化。結社から見本誌を取り寄せれば分かる)。
1~6のどれかが気になって、最初から結社に入らない方がいたり、結社の終刊(結社での義務教育期間が終了)などにともない同人誌へ移動される方もいたりする。
以前、「結社誌における「同人」の意義」という有料記事を書いたが、一般会員の数より同人の数が多い結社も目立つようになってきた。何らかの理由(若手向けの句が載っていない等)で、新入会員が少ないからか。はたまた結社の経営上問題で、同人昇格基準を下げて同人を増やしているからか。
後者ならば、結社が、少しでも同人費を多く得るために、同人の資格を売っているのに等しいのである。ベテラン俳人の中には、私のようにこのことをよく思わない方もいるに違いない。
追記
1:「俳句の出来だけ」で、同人に昇格≒学力試験(一般試験)で大学入学
2: 俳句の出来以外(年功・結社貢献度など)も加点され同人に昇格≒書類審査・面接・英検などの資格で、加点される推薦選抜で大学入学
こじつけがやや強引かもしれないが、追記も、もやもや感の原因の一つ。遠隔地会員は、結社貢献度や句会出席率などが、ほとんど加点されないから、2の方式を採用している結社に入会しても、不利なのではと。もちろん結社も大学もある意味「商売」だから、1だけでは、会員・入学希望者が集まらないということは承知している。
でも、俳句の出来以外の「加点」同人が増えすぎると、結社誌の句の質が下がりませんか?推薦選抜が増えすぎると、学生の学力が下がりませんか?