地方の俳句大会の闇

 秋は、全国各地で、俳句大会が開催される季節である。もしかすると、文芸振興とはほとんど関係のない以下のような俳句大会も、各地で開催されているかもしれない。

1:選者が、自らの句会で一度見た句を、俳句大会で選句してもばれない。(確信犯的な身内びいきの選句。八百長の選句。日展の闇と同じ構造)→毎年、同じ方が入賞している俳句大会は要注意である!

2:「投句制限」のない俳句大会で、選者が門下を総動員して、同じ句会・同じ結社のメンバーに出句を呼びかける→賞の数は毎年変わるわけではないから、結果的に外部からの出句者(他県からの出句者・他結社の出句者)は、入賞しにくくなる。

3:選者の所属結社・選者の所属協会に偏りのある俳句大会(特定の結社所属の選者が多い。特定の協会所属の選者が多い)は、結社の句会や協会の俳句大会のほぼ延長になる。

4:選者の任期がない(=ほぼ固定選者)地方の俳句大会は、上記の負の部分が大きくなり、結果的に投句者が減少する(→自治体や新聞社などのスポンサーからの補助金の減額にもつながる)。

5:年功や結社・協会での役職によって選者を引き受けている、いわゆる「名誉職」タイプの選者は、体調不良までほぼ引退しない。結果的に、上記の負の部分がだんだんと大きくなり、大会が陳腐化・マンネリ化していく。「シルバー民主主義」が、俳句大会の運営でも、まかり通るようになる。

追記、こんなニッチなテーマの記事を、多くの方が読まれるとはあまり思わない。文法の記事や同人制の記事のアクセス数が意外に多かったため、試しに書いてみた(地方の俳句大会の運営に関わったことがある者しか、わからないことである)。

 「上記のような俳句大会の運営に私も関わったことがあるぞ」という方は、コメントかメールをくださいませ(笑)



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