お風呂で水を弾きたいぞ(お肌のこと)
タロット鑑定士&ボディートークのセッションをお届けする「すずむぅ」こと、いしいひさえです。
臨床検査技師ではありつつも、現場を離れて何年も経ち、やはりお仕事で使う知識は自分が担当する分野に偏っていたので、ボディートーク療法を学ぶようになり、改めて勉強する日々であります。
今は上皮組織のことを学び直し中。学生の時とかって、ひたすらテストのために覚えるだけで、ちゃんと理解してなかったな、と。えへへ。
上皮というのは、体の表面を覆っている組織のことです。
ひとつ前の記事で、口から肛門までの消化管は一本の管であり、腸の中は外の世界です、と書きました。なので腸の中は体の表面になります。
その表面にいる子たちが上皮組織です。
上皮の細胞は、その場に適した働きと形を持っているので、いくつかの種類があります。
消化管で例えると、口から食道は食べ物が通るので、摩擦や機械的な刺激に強い上皮。胃から直腸までは、消化液や粘液を分泌したり、栄養や水分を吸収することができる上皮。
そして肛門はこすられても(理由はおわかりですね)耐えられる上皮で覆われています。
毎日見ている上皮といえば皮膚。
皮膚は体で一番大きな臓器と言われ、大人でたたみ一畳分の面積があり、重さは体重の7%に相当するそうです。60kgの人なら4.2kg。
肝臓が体重の2%ほどの重さなので、比べると、なるほど大きい。
皮膚は大きく三層に分かれています。表から表皮、その下に真皮、さらにその奥は皮下組織です。
いちばん外側の表皮と言われる部分が上皮組織になります。厚さは平均すると0.1〜0.3mm。足の裏は厚めで1.5mm。一番薄いところは顔の目の下で、その厚さは0.04mm。ピンと来ませんが1mmの1/25。
肌のターンオーバー28日と言われるのは、この1mmに満たない世界でのお話になります。
表皮のいちばん下の層には、分裂を繰り返して新たな細胞を生み出しているお母ちゃんのような細胞がいます。ここで生まれる細胞はケラチノサイトと呼ばれます。
生まれてきたちびっこケラチノサイトたちは下からどんどんちびっこが生まれてくるので、成長しながら上へ移動し、若者となります。(比喩です)
ケラチノサイトはケラチンを作り出します。ケラチンは角質と呼ばれ、タンパク質でできており、肌に柔軟性を与え、強固な皮膚バリアを維持します。
ケラチノサイトはいちばんの働き盛りである成人期を迎えると、脂肪とケラチンとその他のタンパク質を混ぜた小さな玉を作り出します。そして自らが死ぬときにその玉を放出して隣り合うケラチノサイトとのあいだの隙間を埋めます。
レンガを積み上げるときにレンガとレンガの間をセメントなどで接着していくイメージです。ケラチンレンガ。(勝手に命名)
皮膚のいちばん表面は何層かのケラチンレンガで覆われています。
さて、皮膚の役割って何でしょうか。
まず、外の世界から体を保護します。先程のケラチンレンガで物理的に病原菌や有害物質が体内に侵入することを防いでいます。それとともに、表皮の中にはランゲルハンス細胞という細胞が存在し、外から病原菌などが侵入してしまったときに素早く免疫反応を起こせるように見張りをしています。
ケラチンレンガは体内の水分を保つ働きもしています。成人の体は60%が水分であり、水分の損失は体に大きなダメージを与えます。
そして表皮は、日光に当たることでビタミンDを合成しています。ビタミンDは骨の健康に関与します。
皮膚で痛さや温度、触れている情報を感覚としてキャッチします。
血流量を変化させたり汗を出すことで体温の調節もしています。
いろいろな働きとともに、皮膚は体の中や心の状態をわかりやすく伝えてくれる表現の場でもあります。
発熱や怒りが込み上げたときには、顔色が赤くなり、貧血があったりショックを受けたときには青白く見えます。
カサカサ肌が治りにくいのは、環境の湿度の低さだけでなく、血行が悪くて栄養が届いていないサインかもしれません。
肝臓にトラブルがあると皮膚が黄色くなったり、みずぼうそうや麻疹のようなウィルス感染で、みずぶくれや発疹が全身の皮膚に現れます。
皮膚に変化が見えたときは、皮膚だけの問題ではなく、体の内部や、心、感情から、何かを伝えようとするメッセージかもしれませんね。
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