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アパレル

"シュッとした"ビジュアルで、キャッチーな音楽を次々と送り出す中田ヤスタカ氏は、自身がプロデュースするクラブイベントでは「美容師・アパレル割」という仕組みを採用しており、美容師やアパレル店員、美容学生を優遇している。そのような層を大切にしているのだろう。

私も、美容師やアパレル店員を見るのは大好きだ。だが、見ていて楽しいのは画面越しの話だ。客として行く場合も、正直なところ辛い。

これが、仕事での商談となるとどうだ。私は私服勤務の会社で働いており、もう何年もユニクロ&1000円カットを貫き通している。そんな中でアパレル企業と対等な立場の商談相手として、実際に顔を突き合わせてしまうと、萎縮するどころか、馬鹿にされているのではないかと思うほど卑屈になってしまう。

様々な事情が折り重なり、アパレル企業の部長と部下の女性数名が、下町の中小企業である弊社に商談に来ることになった。前任の担当者との間で取引があったのだが、どういうわけかピンチヒッターの更にピンチヒッターのような形で、私が商談に望まなければならなくなってしまった。

例えば、取引先がプラスチックのメーカーであれば、自社で使うプラスチックや、相場感、競合との差なんかを知っていれば、問題なく話ができるだろう。だが今回はアパレルだ。辛い。商品以外のところも見られる。話し方や表情だけではない、アパレル的な観点で見られるのだ。帰りの電車の中で "チョモランマ ユニク郎"とか、そんなあだ名を付けられてしまうかもしれない。

クローゼットの中の、比較的新しいユニクロとしまむらでキメて商談に望んだが、キレイなシャツやジャケットを纏った彼らの前では、発言をする度に「こういった内容になりますね。。。あ、ちなみに私の一年の服飾代は、御社のシャツ1枚分くらいですが。。。」といった気持ちになっていた。

すごく卑屈な感想だが、先方の部長も連れの方も、心なしかみんな良い香りがした。

アパレル店員や美容師を画面越しに見るのは好きなので、早くパソコンの画面から香りがでる時代が来て欲しい。

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