夢か現実か噂のタイムリープか？　#数学ダージリン　　#毎週ショートショートnote

徹夜明けの眠い目を擦りながら
自宅へ戻ると
ドアの前に宅配便。

ああ…そういや
何か頼んだ様な気がする。

大きい袋のわりに
軽い荷物を持って部屋に入る。

すぐにでも寝たいが
風呂にも浸かりたい。

とりあえず「給湯」ボタンを
押して、あくびをしながら
袋を開ける。

「数学ダージリン」
「古典緑茶」
………？
こんなもの頼んだか？

悩んでみたが
ぼーっとする頭は考える事を
拒否した。

ポットに水を入れてセットする。
カップを用意しているうちに
卓上でお湯が湧いたようだ。

「数学ダージリン」を開け
中の1つを摘み出し
カップに入れてお湯を注ぐと
ハーブの香り。

3分蒸らすと書いてあるが
気にせず飲み始める。
普通のダージリンと特に
何か特徴がある訳ではなかった。

パッケージには、何やら小難しい
数式が書いてあるが
サッパリわからない。

紅茶の良い香りと腹の中が
温かくなって、目の前には数式。
瞼が重くなる。

ビクッとして起き上がると、

目の前の黒板には「sin、cos、tan」
と書いてあった。

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