見出し画像

応募作品2#夏の星々140字小説コンテスト

子供の頃、田舎の高台からは
遠くの花火が見えた。

帰り道、遠藤君が声をかけてきた
「線香花火しない?」
手を繋ぎ高台に戻った。

彼の花火に火をつけ、
私の花火に近づけると
線香花火は繋がりながら燃えた。

今日彼の名前が書かれた
黒い縁取りのハガキが届いた。
お線香をあげに遠い田舎へ向かう。

いいなと思ったら応援しよう!

スズムラ
サポートありがとうございます。 治療、子育て、罰金返済等に使用させていただきます。