高級『粉雪』ルーム #会員制の粉雪 #怪人制御冷や麦 #毎週ショートショートnote
「行きたくない!」
「頑張れ!今日
『粉雪』見られるんでしょ?」
ルームメイトに励まされて、
私はメイクを再開した。
キャバ嬢になって2ヶ月。
客のセクハラに
悩まされて、殴りつけたいと
何度も思った。でも我慢した。
地球温暖化が進み
日本に四季があったのは
曽祖父母の時代まで。
今は平均30度の日本。
そんな日本で、雪が見られる
会員制の倶楽部があった。
今日のアフターに
粉雪が見られる!
見たら、キャバ嬢辞める!
と宣言して店に向かった。
やっと店が終わり、
高級ホテルへ向かう。
脂ギッシュな客と
会員制の粉雪の部屋に入る。
普通の客室。
客に言われた通りに
特殊なベランダに出てみる。
寒い!!ヒヤッとした
冷気が通過した。
足元にうっすらと積もった雪。
ハラハラと舞っている粉雪。
月明かりでキラキラと
光っている粉雪にテンションが
上がってしまう。
客が自慢気に語りだした
瞬間。
喉仏を素早く真横に切り裂く。
足元の雪は赤く染まる。
粉雪がターゲットの上に
ゆっくりと積っていく。
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