持つべきものは幼馴染 #お返し断捨離 #毎週ショートショートnote #ショートショート
「めんどくせーーー!!!!」
バレンタインのお返しを
買いにデパートまできたが
人が多すぎて嫌になってしまった。
「そんなこと言うなよ。
お前、どれだけ貰ったか
覚えているのか?」
黒縁眼鏡の幼馴染が
手帳を広げ、プレゼントを
くれた人達を見せてくる。
「わかった。わかった。
もう適当に人数分買っちゃって
くれない?俺、服見て来るから」
そう言って数枚の万札を握らせて
俺は、デパートの他の階へ移動した。
数十分後に合流し
デパートの惣菜を買い込んで
自宅に戻る。
「「乾杯!」」
缶ビールを開けて惣菜を摘む。
ただでさえ散らかってる部屋に
デパートの紙袋が並べられている。
「後は、みんなに
お返し送っておけばいいか?」
グラタンに苦戦している俺の
変わりに幼馴染がお返しを
送ってくれると言う。
「サンキュー!めっちゃ助かる!」
2本目のビールを開けながら
返事をした。
翌日、床で目覚めた俺は
お返し断捨離された
何もない部屋で
幼馴染から
「残りは、お前だけだな」
と告げられた。
【410文字】
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