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シェア本棚のこと
早いもので、2023年の1月が終わってしまう。渋谷の東急本店も終わってしまう…。
ということで、今回は私の本流であるシェア本棚のことを、やっと書きたいと思います。私からするとシェア本棚というよりも、共同図書室や共同書斎なんだけども。やりたいことを表現するのって、難しいですね。
紙の本と電子書籍と
本を買っていました、明日でなくなってしまう東急本店内のMARUZEN&ジュンク堂書店で。丸善やジュンク堂書店はhontoグループで、紙の本を買うと、電子書籍で同じ本を買う時、半額で買えたりするから便利だった。全部じゃないけど。
このシステム、基本的には紙の本を買ってスズメベースに置いて、気に入った本は電子書籍でも買っている私にはかなり好都合なんです。元々は紙の本は有隣堂やAmazon、電子書籍は全部Amazonで購入していたけど、全部honto系に切り替えたくらいです。
hontoはネット販売もあって宅配もしてくれるけど、例えば5冊頼んで1冊が出版社からの取り寄せになった場合、5冊が揃うまで発送されないシステムみたいで、1週間以上経っても何の音沙汰もないまま…ということがあって、その点では使いづらくて考えものだったけど、電子書籍が半額で買えるのは、とにかく感謝です。
それでも同じ本を、紙の本と電子書籍の両方で買うのは、やっぱり贅沢なことですよね。雑誌も本も気づいたら結構値上がりしていて、段々と気楽に買える感じじゃなくなってきましたしね。やっぱりどっちかだよな~って思ってました。
去年はスズメベースをやめようとしていて、転居した家はかなり狭くて紙の本は無理で、電子書籍を重視する方向に一生懸命していました。でもやっぱり紙の本が読みたいんですね。
だったら共同図書室だ!
そんな苦悩の中で、スズメベースの続行を決めました。
ゴーゴーリフレさんのことや、スズメベースを気に入ってくれてる人の存続、三鷹と縁遠くなる不安などが、続行を決めた大きな理由ではあるけれど、スズメベースをやめるならば、スズメベースにある本をほとんど全部、手放さなければならない…というのも、やっぱり辛いな!と思いました。
わが家は面積が狭くなったのに、家賃が2倍になったし、ダンナもどうなるかわからない。貯金はない。これからは絶対に節約生活をしなきゃならない。本格的に節約するならば、紙の本と電子書籍の二重購入だけじゃなく、読みたい本だって全部は買えなくなるかもしれない。
そう考えた時に、今度こそシェア本棚を本気でやりたい!と心から思いました。本の趣味が似ている者同士が集まって、重ならないように本を買えば、1人あたりの書籍代が何分の1で済むかもしれない…。
本は高いです。雑誌でも1000円する。ハードカバー本は2000円前後します。月1000円で本をシェアできて、場内で読書もできるとなれば高くはない。いや、安い。人数を多くしなければ、最新本もすぐ回ってくるだろうし、図書館より本の状態もいい。そして何より、公共的な場所じゃなく、自分たちだけしか入れない、自分たちの図書室ってよくないですか?
難しいね、ネーミングや表現って
とにかく難しいのがネーミングや表現です。
この世の中「こういう場所やるよ!」というと、2通りに考える人が多いようです。①店や会社など、商売でやると考える人。②地域活動やボランティアの類いでやると考える人。
私がやりたいのはこの2つのどちらでもない。趣味なんです。貸すのが趣味…っていう意味の趣味じゃなくて、本が好きでそれが趣味なので、本を集めた場所も趣味の場なんです。
単純に「本がある場所」といっても、ネーミングやサブタイトル(?)でえらく状況が変わります。本屋とか花屋は昔からあるものだから、大体何をやっているかわかってもらえます。でもあまりないことをやるとなると、表現やネーミングを真剣に考えなきゃなりません。ちょっとの違いが大きな違いになるからです。私は案外これに苦しみました。
これまでスズメベースにある本棚は、地域図書館と名乗っていた時期がありました。誰でも入れて、無料貸出をしていたので、その時にやっていたことと表現は合っていたと思います。他の点で無理が生じてやめてしまいましたが。
私設図書館だと名乗った時期もありました。でもこれも私がやりたいこととは違っていました。今になって違いがはっきりしてきたので、今回ははっきり書きますね。
私設図書館だと、あくまでも図書館側と借りる側の関係なんですよね。ということは、私設図書館をやっている私が、本を買ったりなんなりして、本棚に本を並べて、借りに来る人を待つことになります。違う違う、やりたいことはそれじゃない。
会員みんなの本がある趣味部屋だよ~と表現していた時期もありました。蔵書が元々あるし、物もぎっしりあるし、やりたいことがなかなか伝わりませんでした。少なくとも会員が、何かを持ち寄る気持ちはなかったように感じました。文章で書いて渡したこともあったし、説明もしたけどわかってはもらえなかった。みんなはただ本を借りたかったり、私に接待して欲しかったりだったようです。
その時の会員の多くは、私がただ本を貸したい人なんだと認識していたのかもしれません。金持ちで福祉心ある人だと。地域図書館からの流れがありましたしね…。でも地域図書館と名乗るのをやめた時から、私の考えは完全に変わっていました。我に返った1期目です(笑)
そもそも私が地域図書館をやっていたのは、第3ビル(スズメベースの移転前の場所)を最後に盛り上げるためと、ビルの建替後に住民のためのいい場所ができるためでした。私が就職に苦戦し続けていたことと、1年2ヶ月という有限だったことが決めてでした。(その後、期限が3年3ヶ月に延長されましたが)
それをバカな私は、移転後にも続けてしまった。そのことに途中で気づいたんですね。でも周囲は私をそういう人だと信じ込んでいて、私の人格などは完全に無視でした。金持ちのくせに、貧乏な私からお金を取る気なのか…と言われたこともありました。(私は地主の娘じゃないし、資産とかも一切ないし、金持ちじゃないです。銀行口座の残額はいつも2桁だし。江戸っ子なだけです。)
とにかく私がやりたいことは、会員だけの共同図書室であって、一方的に私が貸し出そうとか、会員をお迎えしようだなんて、少しも思っていなかったんです。みんな対等な状態でやりたかった。(長い間その苦悩を聞いてくれた、ゴーゴーリフレさんには感謝しています。)
無理やり家にある本を出してくれとなんか思ってないんです。ただこれは!と思う本があったら、たまには買って、読んだら棚に置いて欲しかったんです。そして、本や空間に目的があるならば、私がいなくたって自分で入ればいいんじゃないかな…と思っていました。
中には本を一切読まない人もいました。書庫しかないようなスズメベースなのに、本を読まないのに来るというのは、(エロな意味じゃなく)私と話すのが目的なんですよね。冷たくあしらうこともできず、結局そのままの状態を2年続けて、やっと昨年に解散しました。
本屋以外にも本がある場所は、いろいろや表現がありますね。別に本がある場所じゃなくても、自分がやりたいこと、やりたい場所をどう表すと、みんなによりわかってもらえるのか…というのは、本当に難しいものです。
そして、じゅげむや、一時期の2時間サスペンスのタイトルじゃないけど、名前の長さも重要な気がします。
「本好きなメンバーが、本を持ち寄って、その本を置くための専用共同書庫と、それを維持管理するサークル」…では、サブタイトルとしても長いですよね(笑)もう少し広かったら「共同書斎」でもよかったけど、スズメの本棚の面積はたぶん共同書庫かな。共同書斎と共同書庫でも、思い描く空間がかなり違いますよね。スズメの本棚は、共同書庫、共同本棚、シェア本棚…って感じですかね。私以外の人にも本を置いて欲しいから、「持ち寄る」は加えたいけど。
スズメの本棚の展望と広報
今までのことから、人の意識や本の状況を考えると、定員は20人くらいで様子見かな~と思っています。本当は1人4000円で5人とかの方が、意識が高くて安全そうだけど、それでは人が集まらなそうだし、気楽に楽しくやりたいので、1人1000円で20人ではじめることを選びました。
商売じゃないから、変な人が来るよりも、本好きで大事に本を読む人や、本が並んでる場所が好きな、本当に本好きな人に入って欲しい。
現時点ではそのサークルの中から、派生で文芸部を作りたいと思っているけど、実際には本好きと作りたい系は違うので、共同本棚のサークルとは分けるべきなのかな~と思ったりもしています。
実は既に本好きではないのに、共同本棚サークルに入っている人も出てきてるので、それはスズメの互助会サークルを立ち上げた方がいいかな…と思っています。今度こそ、本当に本好きが集まるサークルにしたいから。
広報も難しいですね。でも挫けず、地道に広報していこうと思っています。
家が狭くて本を置けない人、部屋に物をあまり置きたくない人、スズメベースに行けば私たちの本があるし~と思える人、そうそう本ばかり買えない人、公立図書館は確かに無料だけどね…という人、本の趣味が合えばいい場所だと思います。こんな場所があったっていいんじゃないですか(笑)
あ、ボードゲームや工具の貸出などもしているし、本好きに多いスタンプやマステも使い放題です。
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