手芸と断捨離と
小さい頃から人形やぬいぐるみが好きで、それと手芸との関係は、私にとっては密接だったんだな~と、最近になって気づきました。
幼少期の手芸
基本的に、ぬいぐるみには洋服を着せるタイプです。小さい頃スヌーピーが好きだったんだけど、昔(かなり昔ね)は公式のスヌーピーのぬいぐるみ用の洋服も販売されていて、それを着せていた影響が大きいのかも…。
公式が販売する洋服は安いはずもなく、親はそんなに買ってくれるはずもなく、自分でティッシュペーパーとセロテープを使って、洋服じみたものを作ることから、手芸人生がはじまりました。
私は「末は医者か?!」と、周囲の大人たちから言われたくらい、お医者さんごっこと顕微鏡を覗くのが大好きで…。今もブラックペアンにはまっていることを考えると、三つ子の魂百までだな~って思います(笑)
そうなると、ぬいぐるみ用の布団一式が必要だったりして、布と糸を使う手芸らしい手芸は、その辺りからかな。布団はまっすぐ縫うだけで簡単なので。祖父母に育てられた私にとって、家にあるミシンは当然の如く足踏みミシン。癖はあるけど最速でも穏やかだし、基本まっすぐしか縫えないから、すぐ使いこなすようになりました。
そうこうしていたら、冬にはぬいぐるみたちにマフラーをかけてあげたくなり、ベストを着せたくなり~で、編み物もはじめました。ボタンつけも刺繍も、家庭科なんてまだはじまらない頃から、ごく普通にやっていました。
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ティーン期の手芸
帽子、雑貨、洋服…好きなものが見つからない時は、自分で作っていましたね。元気でした!
私が中学生の頃は、簡易リュックみたいなものを、好きな人に作ってあげるのが流行っていて、高校生以降はそれが手編みのマフラーや、セーターになりました。今の子が聞いたら恐がるかも(笑)とにかく毎年編んでいました。
クリスマスやバレンタインデーの1ヶ月前になると、毛糸売場は混んでいたし、喫茶店やマクドナルドで編み物してる若い子が沢山いました。
いつしか見かけなくなったな…。
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青年期の手芸
手芸がとても役立ったのは、子どもが保育園や幼稚園に入った時かな。今の園のことは知らないけど、私の子どもたちが入園した頃は、作って持たせなきゃいけないものが結構ありました。
お昼寝用の布団カバーにはじまり、それらを入れる手提げカバン、(ビニールコーティング布を指定で)絵本用の手提げカバン、防災頭巾カバー、カップ用の巾着…などなど。転園するとサイズや必要なものが変わるから、転園のたびに作り替え。わが家は子どもが3人だし、何回か転園したので大変でした。
手芸が苦手な人は、親や姉妹に作ってもらったり、寸法を伝えると作ってくれる業者に頼んだりしていたみたい。自分で作った分、気楽だし、安く済んだな。
入園する前は家にこもっていたので、娘のスカートはよく作っていたけど、保育園がスカート禁止だったので、手提げカバンや巾着とかくらいしか作らなくなったかな。
小学校入学時は防災頭巾カバーや、給食の時の巾着は作れと言われて作りました。実際には市販品の人が多かったかも…。卒業の時は、テディベアを作って子どもに渡す(もれなく全員ね)という、手芸が苦手な人には過酷な行事も…。
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シニア期の手芸
小さい頃から大人になるまで、欲しいものや作りたいものを作りつづけてきて、37才でまず状況が変わりました。
がんになって、使った抗がん剤の副作用で、指先の神経がやられたり、関節痛がきたりして、手の動きが緩慢になったんです。手芸をやる気がすっかり失せました。
その状態は数年もしないうちに、大体もとにもどったけれど、そのまま40代に突入して、更年期障害と老眼に見舞われました。
これは細かい作業をするには厳しい!
でも、今思えばまだこの時はましでした。老眼も近視と同じで進むんです。50代になってから、目の見えが格段に悪くなりました。
私は近視で視力が0.03くらい。家ではメガネ、外ではコンタクトレンズを使ってきました。40代の頃は多少見づらくても、それでまぁやれていたけど、50代に入ってしばらく経った頃、どうともならなくなりました。コンタクトレンズをつけていると、遠くは今までと同じように見えるけど、スタバとかに行った時、手元にあるメニューが嘘のように見えなくなったんです。スマホの画面も結構しんどい。
薄暗い場所だとほとんど見えない。おもしろいくらい見えない。だから大好きだったムーディーな店には行く気がなくなったし、オレンジいろっぽい間接照明もダメになりました。
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今回の断捨離の山場は
お気づきな人もいると思いますが、今回の断捨離の山場は「手芸関係のもの」だと思っています。
私の場合は37才の時に、手のごわつき(ゴム手袋してるみたいな感じかな)や、もたつきを経験したけれど、今度は実年齢としてそれがやってきました。
老眼と合わせると、なかなか手芸は厳しい。最近特に手の症状がひどくて、相当やりたい気持ちが強くないとやれません。でもいい生地やボタンとかがあると買っちゃうんです…。増える一方です。
一応、Instagramでぬい撮りのアカウントを持っているくらい、今でもぬいぐるみや人形が好きで、やっぱり洋服を着せていたりするので、手芸をやめてはいないんです。でも手芸といっても分野はいくつかあって、もうあまりやらない分野があることに気づいてはいたので、まずはその辺から断捨離しておいた方がいいかな…と思って、さっき少し処分しました。
布やリボン、レース、糸の類いは、手芸をつづけている限り、断捨離はかなり難しい。いらなくなった自分の洋服も、布地として使っているので、捨てるというよりは、「もう買わない」という考え方の方がいいかなとも思っています。
でも使わないものは捨てる予定です。
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最後に…。
老眼をきっかけに、読書をやめた人も結構いるみたいですね。本の活動をしている時に、そんな話を結構聞きました。
老眼になってからも読書をやめなかった人は、老眼鏡をしっかり使っていたり、持ち歩くのが大変で外では読めないけど…文庫本から単行本に変えたりしているみたいです。(単行本の方が面積が大きい分、若干文字が大きいから)
実は私、読書に関しては普通の近視メガネのままで読めています。メガネの度をかなり下げて作っているので、テレビは大雑把にしか見えないけど、本はなんとか読めます。
ただ私が紙で読む本は、電子書籍版がない本=独特な本…だったりして、まず文庫本ではないです。文庫本で出ているものは、最近では大体電子書籍版があるので、電子書籍で読んでいます。だから困っていないのかも。
老眼や身体の衰え方は人それぞれだし、たとえ衰えても気力でカバー!とかもあるから、なんともいえないけれど、私の体は着実に各種作業をしづらい体になっています。
若い頃は「年取って時間に余裕ができたら、これをやろう」とか思っていたけど、人によっては年取った時には、それがやりづらくなっていたりします。
やりたいことはやりたいと思った時に!と思います。
と同時に、若い頃とは違った楽しみができたりもするので、まぁ悪いことばかりでもないです。ぬいぐるみを愛でている人や、そのぬいぐるみに洋服を作って(もしくは買って)着せている人というのは、世界中にいっぱいいて、今はそれを簡単に見られます。それを見ているだけでも、私は楽しいし幸せです。
そんなことを思っていると、手芸を全くやらない日がきちゃうかな。でも、おサルのゆ~たそたちのために、もう少しがんばります。
秋空っぽいけど、明日は暑いらしい。身体がまいっちゃうね…。
東京三鷹生まれの三鷹育ち。自分の居場所を求めて富良野、京都、東京多摩地区を転々としたのち三鷹に戻り、以降ずっと三鷹に在住。2016年2月、本好きと、長く続いた居場所探しの経験を活かし、地元でゆるい感覚のまちライブラリーをスタート。ひっそり人好き。地域クリエイター。