令和になって初めて自転車乗ったら世界が変わっていた

 俺は、平成最後の年くらいに引っ越して以来、ずっと自転車に乗っていなかった。本日、令和になって初めて自転車を乗ったら、この5年くらいで自転車の世界が大きく変わっていたことに驚いたので、ここに記す。

歩行者から車へ

 結論から言ってしまえば、自転車は歩行者から車になった。走る場所は歩道から車道へ変わり、並走する相手は歩行者から車に変わった。
 言葉にすればたったこれだけだが、走行感には大きな違いがった。

消えた自転車横断帯

 各地の横断歩道から、自転車横断帯が消えていた。歩いているときは全く気づかなかったが、自転車に乗ってようやく気がついた。
 調べてみると、「2011年10月に警察庁が自転車の走行場所について「車道が原則、歩道は例外」(自転車安全利用五則)というルールの徹底を打ち出した」ということで、徐々に撤去されていったらしい。13年もかかればそりゃあ自転車横断帯が無くなるわけである。

増えた普通自転車専用通行帯

 普通自転車専用通行帯、通称「自転車専用レーン」などとも呼ばれるものが、目に見えて増えていた。とくに、自転車に乗っていると、交差点を直進するレーンがよく目立った。
 普通自転車専用通行帯の増加は、「自転車は車道を走るもの」という意図が見えるので、安心して車道を走れるようになったとも言えるし、同時に、車道を走らなければならなくなったとも言える。
 実のところ、今日始めて自転車で交差点を車道を直進した。かなり不思議な気分だったが、おそらくそのうち慣れるだろう。

相対的交通強者から、相対的交通弱者へ

 自転車が歩道を走っていた時、並走する相手は主に歩行者だった。自転車と歩行者を比較すると、当然、自転車の方が運動エネルギーが大きい。だからこそ、歩行者に気をつけて運転する必要があった。
 一方、自転車が車道を走る時、並走する相手は主に自動車であり、圧倒的に相手のほうが運動エネルギーが大きい。それ故に、自転車は「自動車から気をつけてもらう相手」になっている。
 言い換えれば、自転車で車道を走るということは、「自動車に気を使わせる」ということでもある。例えば、自転車の速度は自動車に敵わないから「どう追い抜いてもらうか」を考えなければならない。

車という自覚を持った運転を

 この10年くらいで、自転車は「やや歩行者」から「やや車」に変わった。自転車は人力ではあるが、名前の通り「車」なのだ。
 道路整備も法整備に追いついていたからこそ、車という自覚を持って自転車を運転していきたい。

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