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ドイツ人部下に対して腰が低すぎる日本人駐在員

とある日本人若手駐在員(30代後半)のドイツ人とのやりとりを横目に見ていた時のこと。

この方はアジア支店での駐在経験がすでにあったそうですが、アジアとヨーロッパでは当然ながら職務文化や考え方、働き方が大きく異なります。

アジア日系企業の現地従業員は、日系企業で働けることにとても感謝しているそうです。
それゆえ関係性も信頼関係も随分築きやすいとのこと。

確かに、私の周りのアジア圏出身で日系企業で働いている友人知人は、日系企業で働けて本当に幸せで感謝している、と嬉しそうに話します。

ところがヨーロッパでは日系以外の競合も多いですし、かつ日系企業の市場占有率がアジアほど大きくはありません。

特に製造系、家電系は日本製品をなかなか見かけなくなりました。
カメラ等は日系製品を見かけますが、洗濯機、テレビ、パソコンなどは電化製品店で日本製のものをみることはずいぶん減りました。

ドイツ社製品または東ヨーロッパの製品が主流、または韓国中国系が主流です。

こうした背景からか、日本人駐在員を上司にもつドイツの同僚たちの日系企業で働くということの反応は、アジアのそれとは大きく離れているように感じます。

“感謝して幸せなである“、という社員は上司として高めの給与をもらいながら責任は日本人駐在員に任せている特別な一部の社員だけのようで、日本人上司を持つ一般の社員は感謝の念など微塵も感じてないようです。

むしろ不満だらけでした。

(そもそも、仕事の機会を与えられて感謝するという感覚がドイツにはないようです。対価をもらって働いている、それ以上でもそれ以下でもない、といった印象です、)

それゆえか、この日本人駐在員はドイツ人部下に対してかなりシタテにでておりました。

私の向かいに座っていたドイツ人同僚は、直属上司である彼からの度重なる内線をしっかり無視しており、最終的には近くに座っている私に問い合わせが来る始末でした。

「私の部下にさっきから電話しているのに一向にでない。彼女は席にいますか?」

昨今チャットシステムがあるおかげで離籍中になってないことは明らかだったので、なぜ電話に出ないのか不思議だったのでしょう。

その部下であるドイツ人同僚曰く、

「日本人上司の説明や質問はいまいち的を得ないし、何が言いたいのかわからない。忙しい時にそれに対応している時間はない。」

とのこと。

さすがにこのことを上司に伝えるわけにはいかず、席にいますが忙しいようです。。。としか言えませんでした。

こうした光景は日常茶飯事で、ドイツ人部下たちはグルになって日本人上司をないがしろ、または軽く馬鹿にする言動が多かったです。

きっと日本人駐在員の方もうすうす気づいていたに違いないはずです。

ところが驚いたことに、この上司からの内線をあからさまに無視し続けた同僚が転職することになり最終日を迎えた日、

「君はとてもいい部下だった。やめるのはとてももったいない。次の会社が嫌になったらまた戻ってきてください。」

と電話をかけて労ってきたそうです。

彼女はそんな言葉をかけてもらって喜んでいましたが、かといってこの日本人の株が上がるわけでもなく、その後新しい職場に移った後に転職先の話や日系企業との比較について聞いてみると、この元上司や日系企業文化への批判しか出てきませんでした。

腰が低いとドイツでは尊重されないどころか誤解を招きます。
それどころか業務に支障をきたすことになっていました。

(電話に出ないし折り返しの連絡もしないのですから)

英語の流暢さは関係ないです。

大切なのは堂々として自信もって対応することではないでしょうか。

実際同じように英語レベルが決して高いとは言えない(むしろだいぶん日本語英語)方でも元気いっぱいに笑顔で圧力かけていた方は不思議なことにかなり現地社員に好かれていました。

遠慮が美徳な日本文化ですが、ここはしっかり塗り替えて

自信満々作戦・むしろ威圧的・でも笑顔で元気 作戦はどうでしょうか?


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