ヒーロー映画…なのかな?:映画評「プロジェクト・パワー」
Netflixオリジナルは結構「アタリ/ハズレ」の振れ幅が広いんですが、さてジェイミー・フォックス、ジョセフ・ゴードン=レヴィットの本作は…
微妙w。
アクションやCGなんかは良く出来てて、楽しめるっちゃあ、楽しめるんですけどね。
ホラー出身の監督らしい演出も、本作にハマってると思います。
しかしまあ、脚本がどうも、まとまりきっていないと言うか、整理されてないというか…。
「飲むと5分間、潜在的な<パワー>が発揮できるクスリ」
をめぐる物語なんですが、結局このクスリ。危険性がどういうレベルにあるのか?
最初は「過剰摂取」だけが問題かと思ってたんですが、<アナ雪>状態の女性の末路を見ると、そうも言い切れず…。
それだけにどこまで「スリル」を感じていいのか、今ひとつ最後までピンときませんでした。
(ジョゼフ・ゴードン=レヴィット演じる警官は、クスリを摂取した犯罪者と戦うために自分もクスリを服用してるんですが、その「危険性」が明確じゃないため、彼がクスリを飲むことへのスリル感があまり出てこないんですよ。
副作用もないんだったら、
「どんどん使って、悪いやつを叩きのめせばいいじゃん!」
って感じにもw)
ジャンル的には「ヒーロー映画」になるようなんですが、「無双」にせずに、制限を設けてるあたりは、ハードボイルド的なこの作品のトーンには良い設定と思います。(作品によっては「無双」の方がいいのもあるけどw)
ただその「制限」が明確に伝わらないっていうのは、結構致命的なんじゃないかなぁ。
Netflixだから、
「まあ、楽しめたから、いいか」
でおさまる作品。
公開作品だったら、「…」かなぁ。