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「ナカタさんとホシノ青年の物語」として聴き直しました:読書録「海辺のカフカ」
・海辺のカフカ<上・下>
著者:村上春樹 ナレーター:木村佳乃
出版:新潮文庫(audible版)
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単行本が出た時に1回。
文庫本になって、1回か2回。
でもまあ、10年くらいは経ってますかね。最後に読んで。
今回はaudibleで聴いてみました。
基本的に「カフカ」少年の物語は、まあ覚えてました。
題名にもなってる主人公ですし(「海辺のカフカ」は曲の名前ですが)。
<オイディプス>の物語をなぞった、<呪い>から逃げようとする少年の物語。
家出した15歳の少年は「高松」にたどり着き、そこいある私設図書館である女性と出会い…
という話。
我ながら驚いたのは、並行して語られる「ナカタさん」と、彼を助ける「ホシノ青年」の話の方をほとんど覚えてなかったこと。
それくらい印象がなかったのに、今回聴いてみたら、そっちの話の方が断然面白かったんですよね。
なんなら中野区でのナカタさんの「迷い猫捜査」の話なんか、スピンオフで読みたいくらい。(村上春樹さんは絶対書かないだろうけどw)
なんだろ〜な〜、この記憶のチグハグさ。
ジョニー・ウォーカーさんの呪いかしらん。
まあ、「ナカタさん」と「ホシノ青年」の<話しっぷり>が、オーディオブックだと一層面白く<聴こえる>ってのはあるかもしれません。
コメディっぽさが2割増し…って感じです。
ここら辺、木村佳乃さんのナレーターがいいってのもありますね。
やるな。Amazon。
村上作品の中では元々好ましく感じてる作品だったんですが、聴き直してまた好きになりました。
ポイントは今までとはだいぶズレてるけどw。
翻訳も含め、村上春樹さんの文章はオーディオブックで聴いてもスッと入ってくるものがありますね。
僕はだいたい2倍速〜3倍速で聞いてるんですが(移動してる時とかは2倍速。ジムでエアロバイク漕いでる時とか、ソファで聞いてる時なんかは3倍速です)、引っ掛かりがほとんどなく聴けるのに驚きます。
「文章がうまい」
ってのはこういうところに出てくるんかなぁ。
いやはや、なんとも。
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