記憶と演技と:映画評「真実」
妻と午前中の回、観に行きました。
真実
僕は「万引き家族」のインパクトを引き摺ってたんで、
「もっと劇的な展開でもあるのかと…」
って印象だったんですが、妻は
「フランス映画っぽくて大満足」。
<読後感の明るいものを作りたいという思いが強くありました。前作がバッドエンドだったとは思いませんが、今回は自分の中でも最も明るい方へ振ろうと決めて現場に入りました。>(是枝裕和パンフ・インタビュー)
そういうことですね。
作品としては「女優」を軸として、「演技」と「記憶」をめぐる物語を構築し、「家族」「友人」「贖罪」といった味付けをしてる感じ。
シーン、シーンが深くて複層的で、多分次に観たら違う側面が見えるんだろうなぁ、って印象がありました。
それにしてもドヌーブ。
演技もさることながら、存在感が…。
豹柄のコートであのハマりっぷりは、何とも言いようがありませんw。
(<あそこまで、豹柄が似合う人はいませんよね(笑)。(是枝監督)>
個人的には「ピエール」とイーサン・ホークが好きです。
是枝作品の「リリー・フランキー」枠とでも申しますか。
ダメなんだけど、憎めないし、どこかに「救い」があるんですよね。
まあ「小品」だし、「佳作」。
大傑作ではないけど、「観て良かったな」と思える作品です。