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書記の読書記録#778『ヘリウェル―特殊相対論 本質を理解するための3つの規則』

江里口 良治(訳)『ヘリウェル―特殊相対論 本質を理解するための3つの規則』のレビュー


レビュー

特殊相対論に焦点を当てた入門書で,不思議さばかり強調する啓蒙書や当然の摂理とみなす専門書の中間に立っている。特に高校生が発展として読むにはちょうど良いかもしれない(本書レベルなら入試でも出せそうな気がする)。


もくじ

1 慣性系と古典力学
 1.1 慣性系と古典力学
 1.2 ガリレイ変換
 1.3 ニュートンの運動の第3法則と運動量保存則
 1.4 エネルギー
2 光とエーテル
 2.1 光行差
 2.2 マイケルソンーモーレーの実験
3 アインシュタインの仮説
 3.1 革命的提案
 3.2 光がつくる球面
4 時間の遅れ
 4.1 光時計
 4.2 時間の遅れの測定
 4.3 時間の遅れの証拠
5 距離
 5.1 横方向(運動に垂直な方向)の長さ
 5.2 縦方向(運動する方向)の長さの収縮
 5.3 縦向き光時計(相対運動の方向での光のふるまい)
6 同時性
 6.1 同時刻の相対性
 6.2 1つの基準系での時計の同期
 6.3 運動する観測者に生じる,2つの時計の同期化の問題点
 6.4 3つの規則(これまでのまとめ)
 6.5 私とあなたの「いま」は違う
7 パラドックス
 7.1 私から見てあなたの時計がゆっくり進むとき,あなたから見て私の時計がゆっくり進むことがありうるのか?
 7.2 あなたの物差しが私の物差しより短くなるとき,私の物差しがあなたの物差しよりも短くなることがありうるのだろうか?
 7.3 マジシャンの助手
 7.4 剛体:棒高跳び選手と納屋のパラドックス
 7.5 双子の「パラドックス」
8 ローレンツ変換
 8.1 ローレンツ変換の導出
 8.2 時間の遅れ,距離の収縮,先行する時計の遅れ
 8.3 速度返還
9 時空
 9.1 ミンコフスキー時空
 9.2 時間的間隔,ヌル的間隔,空間的間隔
10 運動量
 10.1 古典論における運動量
 10.2 相対論における運動量
 10.3 4次元空間での運動量
11 エネルギー
 11.1 エネルギーと慣性
 11.2 エネルギー運動量4元ベクトル
 11.3 例:粒子の崩壊
 11.4 エネルギーの単位
 11.5 光子
12 応用
 12.1 原子や分子の結合エネルギー
 12.2 原子核の結合エネルギー
 12.3 1個の粒子から2個の粒子への崩壊
 12.4 3粒子の崩壊
 12.5 パイ中間子の光子合成
 12.6 コンプトン散乱
 12.7 禁制反応
 12.8 光子ロケット 
13 エネルギ―-運動量変換
 13.1 エネルギー運動量変換
 13.2 光行差と相対論的ドップラー効果
 13.3 高速で運動している宇宙船からの恒星の見え方
 13.4 閾値エネルギー
 13.5 衝突ビーム実験
14 重力
 14.1 等価原理 
 14.2 時計の刻み方
 14.3 ハーフェルーキーティングの実験
 14.4 衛星の時計
 14.5 全地球測位システム(GPS)
付録A 2項展開近似
付録B 光の球の「パラドックス」
付録C 運動している物体の見え方
付録D 双子のパラドックス再考
付録E 宇宙における「上限速度」
付録F 相対論的質量と相対論的力
付録G 究極の相対論的宇宙飛行
付録H 3種の原子核崩壊、太陽の核融合、核分裂
付録I 代表的素粒子の物理量
付録J 特殊相対論と電磁気学


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Writer_Rinka
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