The Cell まとめノート #11 "Membrane Transport of Small Molecules and the Electrical Properties of Membranes"
Chapter11 "Membrane Transport of Small Molecules and the Electrical Properties of Membranes"のまとめ。
何が書いてあるか
11-1 "PRINCIPLES OF MEMBRANE TRANSPORT"
・イオン濃度は細胞内外で異なり,特に細胞外ではNa+やCL-が多く,細胞内ではK+が多い。
・脂質二重膜は,分子量が小さく疎水性が高いほど透過しやすく,ほとんどの極性分子に対しては実質的に不透過性である。
・膜輸送タンパク質には,トランスポーターとチャネルの2つのクラスがあり,どちらも特定の分子を輸送する。
・膜輸送には,濃度勾配にしたがう受動輸送と,濃度勾配に逆らう能動輸送がある。
11-2 "TRANSPORTERS AND ACTIVE MEMBRANE TRANSPORT"
・能動輸送の形態には,膜の向きと無関係に化学エネルギーや光エネルギーを利用する一次性能動輸送体と,膜をはさんだ電気化学ポテンシャル差を利用する二次性能動輸送体がある。
・一次性能動輸送体には,イオンポンプやATP駆動ポンプ,光駆動ポンプなどがある。
・二次性能動輸送体は,対向輸送体,共輸送体,単輸送体に分けられる。
・小腸上皮細胞では,グルコース取り込みはSGLT(sodium glucose cotransporter)やGLUT(glucose transporter),NA+/K+ポンプが協同することで行われる。
・ATP駆動ポンプは,イオン輸送性ATPアーゼ(P型,V型など)やABC輸送体などがある。
・P型トランスポートの重要な例として,Ca2+ ATPアーゼとNa+/K+ ATPアーゼがあげられる。
11-3 "CHANNELS AND THE ELECTRICAL PROPERTIES OF MEMBRANES"
・イオンチャネルは,脂質二重層を横切る水性の孔を形成し,適切な大きさと電荷を持つ無機イオンが電気化学的勾配にしたがって膜を横切ることを可能にする。
・チャネルは「ゲート」されており,膜電位の変化や神経伝達物質のチャネルへの結合などに応答して一時的に開く。
・神経細胞(ニューロン)は情報伝達に特化した細胞であり,樹状突起でシグナル受け取り,電気信号として軸索を伝って,シナプスから神経伝達物質を放出する。
・軸索の一部には,グリア細胞が巻きついて出来た髄鞘(ミエリン)と呼ばれる構造を持つものがある。
・静止膜電位は細胞中外でのイオン組成の都外によって生じ,K+チャネルは開いているがNa+チャネルは閉まっているため,負の電位が保たれている。
・情報伝達により,一時的にNa+チャネルが開くことでNa+イオンが細胞外に流出し,プラス方向に膜電位が変化する(脱分極)。
・興奮性伝達物質の例に,アセチルコリンやグルタミン酸,セロトニンなどがある。
・抑制性伝達物質の例に,γ-アミノ酪酸(GABA)やグリシンなどがある。
・骨格筋の収縮は運動神経によって支配されており,アセチルコリン受容体の活性化によるNa+流入がシグナルとして伝わる。
・NMDA受容体はCa2+に非常に透過性であり,学習や記憶のいくつかの形態に関与していると考えられているLTPやLTDなどのシナプス可塑性を形成する。
ノート
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