芸大和声をかじる-8 調設定の原理(書記が音楽やるだけ#37)
今回から第3巻の内容に移る。
まずは,前回触れた転調について,より詳細に見ていく。
調関係について
固有和音調について。ダイアトニックコードを主和音とする調である。
準固有和音調は,同主短調のダイアトニックコードを主和音とする。
副次同主長調は,長調のマイナーダイアトニックコードを主和音とする。
固有和音同主長調は,同主長調のダイアトニックコードを主和音とする。
調設定の原理
ここから内部調に所属する和音について考える。この括弧()を内属記号といい,内部調に所属する和音を表示する。これはポピュラー和声で言えば,その部分は部分転調しているとみなすことに相当する。
調を確定するには,いくつかの原理がある。特にⅤ→Ⅰ進行は重要な手がかりとなる。
転調進行の原則について,この辺は古典和声だからと言って特別厳しいわけではない。どの転調においても,離脱和音にはⅠまたはⅤ,転入和音にはⅤが用いられることが多い。
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