書記が数学やるだけ#371 完全数列,包除原理
完全数列について性質を確認する。
問題
完全数列は,2022共通テストでも題材にされた。
説明
完全順列とは,i 番目が i でない順列である。例えば(1,2,3,4)に対して(2,1,4,3)や(3,1,4,2)などが当てはまる。
完全順列の個数をモンモール数ともいい,以下に示す興味深い性質をもつ。
数え上げの分野において,包除原理は「かつ」「または」をつなぐ。
解答
まずは手計算で数えてみる。
N5以上は手計算では大変なので,規則性を考えることにする。
まず,a1の決め方は2~5の4通りある。これらを一つ固定して,1をどこに入れるかで2通り考える。最終的に,3項間漸化式として記述できるようになる。
あとは一般項を求めるだけ。m!で割るのが重要なヒントとなっている。
包除原理について,n=2,3の場合はお馴染みのベン図でわかる。
これを一般化するために共通部分の個数を数え上げる,この過程で二項定理が使える。
包除原理を利用したモンモール数の導出について。
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