The Cell まとめノート #8 "Analyzing Cells, Molecules, and Systems"
Chapter8 "Analyzing Cells, Molecules, and Systems"のまとめ。
何が書いてあるか
8-1 "ISOLATING CELLS AND GROWING THEM IN CULTURE"
・生物学の実験において、in vitroとは試験管内などの人工的に構成された条件での実験,in vivoとは生体内での実験を意味する。
・ハイブリドーマは,モノクローナル抗体を無制限に生産するために広く採用されている。
8-2 "PURIFYING PROTEINS"
・細胞の集団は,細胞を破壊してその内容物を分画することで生化学的に分析することができる。
・細胞抽出物中のタンパク質は,カラムクロマトグラフィーによって精製することができ,カラムマトリックスの種類に応じてその分子量や疎水性,電荷特性,または他の分子に対する親和性に基づいて分離することができる。
8-3 "ANALYZING PROTEINS"
・SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)とは,ポリアクリルアミドのゲルを使用した電気泳動によりタンパク質を分離する方法であり,界面活性剤であるドデシル硫酸ナトリウム (SDS) によってタンパク質分子を変性させることで,タンパク質分子は全体として陰性に荷電し陽極方向に移動する。
・SDS-PAGEと等電点電気泳動を組み合わせることで,二次元電気泳動を行いことができる。
・ウェスタンブロッティングとは,電気泳動によって分離したタンパク質を膜に転写し,任意のタンパク質に対する抗体でそのタンパク質の存在を検出する手法である。
・質量分析法(MS) とは,分子をイオン化しそのm/zを測定することによってイオンや分子の質量を測定する分析法である。
・X線回折法とは,X線の回折の結果を解析して結晶内部で原子がどのように配列しているかを決定する手法である。
・核磁気共鳴分光法とは,核磁気共鳴(NMR)を用いて分子の構造を調べる手法である。
・バイオインフォマティクスにおいて,DNAの塩基配列やタンパク質のアミノ酸配列のシーケンスアライメントを行うためのアルゴリズムをBLASTという。
8-4 "ANALYZING AND MANIPULATING DNA"
・DNA クローニングは,制限酵素とリガーゼを用いてプラスミドベクターに配列を挿入して,細菌に組み込むことで,任意のDNAやRNA配列を大量生産する手法である。
・ゲノムをクローニングすることでゲノムDNAライブラリーができ,ゲノム研究の材料として重要である。
・cDNAと呼ばれるmRNA配列のDNAコピーを作成することで,mRNA分子の配列に対応するDNAクローン(cDNAライブラリー)が得られ,イントロン配列を持たないために遺伝子のタンパク質産物の解析に適している。
・ハイブリダイゼーションを応用することで,PCR法による任意のDNA配列の増幅ができる。
・サンガー法とは,ジデオキシヌクレオチドを用いてDNA配列を決定する手法である。
8-5 "STUDYING GENE EXPRESSION AND FUNCTION"
・遺伝学的手法を用いることで,表現型から遺伝子型を推測することができる。
・突然変異体を用いてスクリーニングすることで,そのプロセスの原因となる遺伝子を特定することができる。
・逆遺伝学とは,遺伝子の発現を抑制あるいは亢進することによって起こる表現型の変化を調べ,その遺伝子の機能を解析しようとする手法である。
・遺伝子ノックアウトは,ある生物に機能欠損型の遺伝子を導入する手法である。
・レポーター遺伝子とは,ある遺伝子がいつどこで発現しているかどうかを判別するための遺伝子のことであり,緑色蛍光タンパク質(GFP)が代表例である。
・RNAseqやDNAマイクロアレイなどの技術は,何万もの遺伝子の発現を同時にモニターすることができる。
・クロマチン免疫沈降(ChIP)とは,抗体を用いてDNAとタンパク質との相互作用を研究する方法の一つで,特定のタンパク質が結合するDNA上の部位とその配列を明らかにする方法である。
8-6 "MATHEMATICAL ANALYSIS OF CELL FUNCTIONS"
・細胞制御システムにおける相互作用のダイナミクスを,微分方程式を用いて数学的に解析することで,転写シグナルやその他のシグナルの生成における結合親和性やタンパク質の安定性の重要性についての重要な洞察を明らかにすることができる。
ノート
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