書記が数学やるだけ#253 極限と積分の順序交換,Arzelàの定理
極限と積分の順序交換についての追加事項を扱う。
問題
説明
極限と積分の交換が可能となる条件の一つは,「閉区間」で連続な関数列が「一様収束」すること,を以前示した。
「一様収束」でなく,「一様有界」で良いとしたものがArzelàの定理である。これはLebesgueのの優収束定理の特別な場合である。
Mの代わりに優関数にしても,同じことが成立する。
解答
まず,一様収束ならば順序交換可能であることを示しておく。
次に,Arzelàの定理を証明する。「一様収束」を「一様有界」に変えただけなのだが,難易度はグッと上がる。
snが連続であれば,ここでDiniの定理を使うことで証明が終わる。
ここからは,snが連続ではない(高々有限個の不連続点をもつ)場合について。
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