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書記が物理やるだけ#374 レンズの収差

実際のレンズでは,ボケやゆがみなどの収差が生じる。


問題


説明

ザイデル収差には,球面収差・コマ収差・非点収差・像面湾曲・歪曲収差の5種類がある。19世紀のドイツの研究者ルートヴィヒ・ザイデルは,1856年に収差理論に関する著書を出版しこれは長くこの分野の標準となった。


球面収差:光学系において点を光源とする光線が光学系を通った後,焦点1点に収束せず前後にばらつく


コマ収差:光軸外の1点を光源とする光が,像面において1点に集束しない


非点収差:光軸外の1点を光源とする光が,レンズに対して同心円方向と直径方向で焦点距離がずれる


像面湾曲:レンズの前側と後側で,レンズに平行な焦点面が平面から平面に対応しない


歪曲収差:正しい方眼の物体を光学系により投影した時,像が正しい方眼にならない


これら以外に,レンズ材料の分散により像の色ズレが生じる色収差がある。


解答

正弦条件は球面収差及びコマ収差を除去する条件であり,アプラナティックレンズはこれを満たすことは幾何学的に示せる。


像面湾曲の度合いはペッツバールの定理により示され,非点収差と像面収差を除去する条件をペッツバールの条件という。


色消しレンズの条件は,アッベ数と焦点距離により決められる。


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Writer_Rinka
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