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書記が物理やるだけ#123 点群の基本事項

固体物理では群論が頻繁に用いられる。今回から数回,その基礎事項について確認する。数学的な詳細は,表現論を扱う際に扱う予定。


問題

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説明

物理や化学において,点群は物質の対称性を記述する道具として用いられる。

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対称操作には,恒等,対称軸,対称面,反転中心,回映軸によるものがある。

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解答

水分子はC2vの例で,対称軸が1つと対称面が2つある。各操作による移動を投影図で示しておく。

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合成は,操作を数回行うことに相当する。全てのパターンを計算することで,以下の群表を得る。

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アンモニア分子はC3vの例で,対称軸が1つと対称面が3つある。

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これも群表で表せる。ここで非可換であるところに注目。

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組み替え定理について,これを知っておくと群表を作る際に確認しやすくなる。

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剰余類分解により,群表から対称操作を分類することができる。

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Writer_Rinka
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