書記が法学やるだけ#93 意匠登録の手続き
問題
解説
(1)正しい:意匠登録を受けようとする者は,願書に意匠登録を受けようとする意匠を記載した図面を添付して特許庁長官に提出しなければならない(6条1項)。また,意匠登録出願は,経済産業省令で定めるところにより,意匠ごとにしなければならない(一意匠一出願の原則,7条)。
(2)誤り:意匠登録を受ける権利は,自然人にのみ与えられ,法人には認められない。
(3)誤り:意匠権は,設定の登録により発生する(20条1項)。ここで,特許法で採用されている出願公開制度は,意匠法には無い点に注意。
(4)誤り:特許庁長官は,審査官に意匠登録出願を審査させなければならない(16条)。審査官は,意匠登録出願が拒絶理由に該当するときは,その意匠登録出願について拒絶をすべき旨の査定をしなければならない(17条)。拒絶理由に対し出願人は手続補正書の提出をすることができるが,願書の記載又は願書に添付した図面などにした補正がこれらの要旨を変更するものであるときは,審査官は,決定をっててその補正を却下しなければならない(17条の2 1項)。
(5)正しい:意匠に係る物品の形状,模様若しくは色彩,建築物の形状,模様若しくは色彩又は画像がその物品,建築物又は画像の有する機能に基づいて変化する場合において,その変化の前後にわたるその物品の形状等,建築物の形状等又は画像について意匠登録を受けようとするときは,その旨及びその物品,建築物又は画像の当該機能の説明を願書に記載しなければならない(動的意匠,6条3項)。
(6)正しい:意匠登録出願人は,意匠権の設定の登録の日から三年以内の期間を指定して,その期間その意匠を秘密にすることを請求することができる(秘密意匠,14条1項)。
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