書記の読書記録#570『超越数とはなにか 代数方程式の解にならない数たちの話』
『超越数とはなにか 代数方程式の解にならない数たちの話』のレビュー
レビュー
ブルーバックスでたまにある,読者層を無視したマニアックな内容の本。本来なら代数学の知識が必須な分野だが,本書では解析学の基本と多項式の知識で読めるように配慮されている。
もくじ
はじめに
第1章 超越数とはなにか
少数展開
代数的数と超越数
リュービルの証明
エルミート・リンデマンの定理
ゲルフォント・シュナイダーの定理
ロスの定理
ディリクレの定理
第2章 代数的数の性質と超越数
定義多項式
代数的整数
代数的数の和,積
基本不等式
級数の収束
リュービル級数の超越性
第3章 eとπの超越性の証明
微分積分学からの準備
eの超越性の証明
πの超越性の証明
リンデマンの定理の一般型
ベーカーの定理
第4章 べき級数とマーラーの方法
べき級数
代数的べき級数,超越的べき級数
マーラー関数
無限積
フィボナッチ数の逆数和
その他の結果
第5章 超越数の代数的独立性
代数的独立
リュービル数の代数的独立性
指数関数の値の代数的独立性
マーラー関数の値の代数的独立性
ネステレンコの定理
第6章(付録) マーラーの方法の発展
補遺A カントールの対角線論法
補遺B 代数学の基本定理
補遺C 対称式の性質
補遺D 超越的べき級数
補遺E 同次連立1次方程式
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