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書記が物理やるだけ#288 ミンコフスキー空間の幾何的性質

ローレンツ変換を考えるのに役立つミンコフスキー空間について,基本的な性質を見ていく。


問題



説明

ミンコフスキー空間は,座標として時間と空間をとり以下のように内積を定める。ここで内積の符号により時間的・空間的・光的と領域が区別され,ヌルベクトルは光円錐と呼ばれる。


解答

本問では簡単のために時間1次元+空間1次元におけるローレンツ変換を考える。

座標系RとGの原点Oにおいて光を発したとき,光子の世界線は光円錐上のUおよびDである。Gの時空では,UとDは共にτ0秒だけG0から離れており,事象D,G0,Uは同時刻に起きる。しかし変換後のRの時空では,D,G0,Uの順に起こり同時性が失われる。




ローレンツ変換の行列を示すために,「光円錐が不変である→U,Dは固有ベクトル」を用いる。



ローレンツ行列は双曲線関数によっても表すことができる。


これがノルムを保つ(不変量)ことも示せる。


ミンコフスキー内積との関連について。


余弦定理の双曲線関数バージョンについて。


その他,ミンコフスキー空間とユークリッド空間との対応について数多くの性質を示すことができる。


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Writer_Rinka
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