書記の読書記録#225「よくわかる初等力学」
前野 昌弘「よくわかる初等力学」のレビューと読書記録
レビュー
説明のくどさが本書(本シリーズ全般?)の特徴である。特に「作用反作用の法則」「慣性の法則」に対しては誤解を生まない配慮が過剰なまでになされている。砂川の物理の考え方シリーズやファインマン物理学と同様,読み物として扱うのが妥当か。
必要な数学についても付録で詳しく説明されており,本書のみでも学習できるようになっている。全体として平易な内容を扱っており,本来なら高校物理にこれくらいは求めてもいいのではないかと思う。
読書記録
# 1p1〜114
・静力学の法則:つりあい,作用反作用の法則・重力と垂直抗力・糸の張力,弾性力・静止摩擦力・ベクトルの計算・滑車・連続的な物体に働く力・剛体のつりあい:作用線の一致・力のモーメント,外積・偶力・重心・圧力,パスカルの原理
# 2p115〜264
・慣性・座標系・運動方程式・力積,運動量・運動量保存法則・仕事,運動エネルギー・保存力,位置エネルギー・力学的エネルギー保存則・仕事の原理原則・角運動量・角速度ベクトル・慣性モーメント,慣性テンソル
# 3p265〜401
・単振動,減衰振動,強制振動・ガリレイ変換・慣性力・遠心力とコリオリ力・2体問題・ケプラーの法則・万有引力
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