見出し画像

書記が経済やるだけ#34 期待効用仮説,ポートフォリオ選択

不確実性を評価する方法について,入門を見ておく。


問題

期待効用という考え方を導入する。


もう一問,ポートフォリオの初歩的な計算を行う。


説明

サンクトペテルブルクのパラドックスは,1738年,サンクトペテルブルクに住んでいたダニエル・ベルヌーイにより,学術雑誌『ペテルブルク帝国アカデミー論集』の論文「リスクの測定に関する新しい理論」で発表された。ここでは期待値が現実には必ずしも適用できないことを示し,代わりに「期待効用」を導入した。


期待効用仮説では,不確実性下にある個人は,期待効用最大化公準に基づいて(この期待効用を極大化するように)行動すると仮定する。中でも,ジョン・フォン・ノイマンとオスカー・モルゲンシュテルンの名前をとってフォン=ノイマン・モルゲンシュテルン効用関数が重要である。


リスクに対し,危険回避的な個人の期待効用関数は対数や平方根など,危険愛好的な個人の期待効用関数は指数などで表される。


解答

期待値・期待効用は定義通り計算する。ここでくじ引きよりも定額をもらう方を選ぶ金額について解くと,119円以上なら定額を選ぶということで,くじ引きの期待値199円よりも低いことから,この個人は危険回避的である。


ポートフォリオの簡単な例として,安全資産(貨幣)と危険資産(株式)の2つを考える。期待効用を最大化することで,安全資産と危険資産の両方へのリスク分散が示される。


本記事のもくじはこちら:


いいなと思ったら応援しよう!

Writer_Rinka
学習に必要な本を買います。一覧→ https://www.amazon.co.jp/hz/wishlist/ls/1XI8RCAQIKR94?ref_=wl_share