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書記が数学やるだけ#808 グリーン関数によるヘルムホルツ方程式の解法

ヘルムホルツ方程式について,グリーン関数を用いると見通しが良くなる。


問題

計算には複素積分を要する。


説明

ヘルムホルツ方程式は偏微分方程式の基本となるものであり,多くの方程式がこれに帰着できる。変数分離を用いた解法は以下の通り:



ここで複素積分について,特に留数定理を復習しておく:





解答

まず1階常微分方程式について。グリーン関数の定義式をフーリエ逆変換したものにLを代入することで,グリーン関数のフーリエ変換が得られる。


グリーン関数を求めるには以下の複素積分を計算する。ここで特異点を囲むように軌道を決め,留数定理によってグリーン関数が求められる。ちなみにこのグリーン関数は前回①で示したものと同じものである:



次に2階常微分方程式について,同じような手順で求められる。複素積分では,上半分と下半分に分けて計算する。


最後に本題である1次元ヘルムホルツ方程式のグリーン関数を求める。複素積分において,特異点が実軸上にあるためこれを避けるように軌道を決める必要がある。


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