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書記の読書記録#868『トリストラム・シャンディ』(全3巻)
ロレンス・スターン(訳:朱牟田 夏雄)『トリストラム・シャンディ』(全3巻)のレビュー
レビュー
『トリストラム・シャンディ』(The Life and Opinions of Tristram Shandy, Gentleman)は、イギリスの小説家ローレンス・スターンが書いた未完の小説。全9巻からなる小説で、1759年の末から1767年にかけ、2巻ずつ(ただし最後の第9巻は単独で)5回に分けて出版された。原題は『紳士トリストラム・シャンディの生涯と意見』である。
『トリストラム・シャンディ』は、物語の主人公であるはずのトリストラムがなかなか登場せず、筋書きが脱線に次ぐ脱線になっていると同時に、奇抜なページデザインや記号使用が駆使されていて、「どこが頭で尻尾かわからない、海鼠の化物みたいな作品」と形容される。作中で読者への呼びかけがなされるなど、一種のメタフィクションでもある。
「自称前衛」は本書を前に崩れ落ちることだろう。
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