出産レポート(自然陣痛→無痛分娩)
2021年5月12日に娘を出産した元妊婦です。
初産で無痛分娩(自然陣痛)を選択しました。
私の場合、麻酔を入れてからは本当にまっったく痛くなかったです。
だれかのいつかの参考になるよう記録に残します。
■子宮口5センチの段階で痛みを我慢するのに限界を感じ(痛みレベル10のうち8くらい)麻酔を入れてもらった
■麻酔を入れてから赤ちゃん誕生のその瞬間まで辛い痛みを感じることはなかった(我慢できるレベルの痛みを数回感じるが、その度に麻酔を追加した)
■麻酔のおかげで痛みは感じなかったが、足の感覚や、陣痛の張る感覚は残っており、いきむときも違和感なく全力で力を入れることができた
■麻酔科の先生が定期的に様子を見に来てくれるので安心した
■因果関係は不明だが促進剤を利用した
■少ない量の促進剤が私には効きすぎて一時赤ちゃんの心拍が下がる場面があり緊急帝王切開が検討された
■会陰切開なし
5月11日
11:00 おしるし発見。夫に報告「きた!?!?」と大変喜んでいらっしゃる。生理痛のような腰の痛みがあるが、まだ前駆陣痛かな〜、という感じ。
無性にケンタッキーが食べたくなり15分くらい歩いて買いに行く。夫(在宅勤務)に俺のも買ってきてと言われ承諾するも、注文内容が細かくてイラっとする。笑
満腹になったら眠たくなり夜まで寝る。
21:00 ウーバーイーツでCoCo壱番屋を頼んで食べていると腰の痛みが少し強くなり、間隔も10分〜15分になる。まだご飯食べれるし、夫と笑顔で会話もできる状態。でもこの感じは本陣痛に繋がっていくなと確信する。
0:00 陣痛感覚が10分を切るようになり病院に電話。まだ痛みに耐えれる感じだったので自分の中で、5分間隔でもう少し痛みが強くなったら病院に行くと決める。その間、夫と桃鉄で遊ぶ。痛みに耐えながらサイコロを振る。しかも負ける。
3:00−5:00 5分間隔になり病院へ向かう。NSTを1時間くらいし先生の診察。取り乱してはいけぬと思い「ふー、ふー」と息を吐きながら静かに痛みに耐えていると「ちゃんとした痛み来てますか?間隔も遠のきましたね。家一旦帰ります?」と言われてイラッとする。結構痛かったし、何となくこのまま進むような気がして入院したいと伝える。承諾してもらえる。
5:00−7:00 7時に次の診察とのことで、ひたすら一人で痛みに耐える。寝転ぶと痛みが増すので(私の場合腰が痛かった)、座ったり立ったり歩いたりして痛みに耐える。このときの助産師さんが、雲の上をふわふわ歩いているような感じの人(わかりますか?笑)で相性が合わず苦戦する。勤務交代のタイミングで「がんばってください(にこっ)」と言われて無性にイラッとする(何回イラッとするんだ私)。7時の診察では子宮口1〜2センチであんまり変わっていないそう。こんなに痛いのに?絶望。麻酔を早く入れすぎてしまうとお産がスムーズにいかない可能性があるとのことで「もう少し頑張れますか?」と言われ一旦承諾するも、1時間後にはもう耐えられない!と思い再度診察を希望する。
8:00 男性の優しい感じの先生(コウノトリ先生と心の中で呼んでいた)が診察してくれる。たぶん同い年くらい。その前に助産師さんが内診し「ん〜?」って感じだったので、まだ麻酔入れてもらえないんだろうな…と思っていたら「子宮口5センチ開いてますね。麻酔入れましょう。痛かったですよね。頑張りましたね。」と言ってもらえる。コロナで立ち会い一切禁止で、一人で痛みに耐えていたから、頑張りましたねの一言にすごく心が救われて、先生達がいなくなってからひとしきり泣く。泣いてる途中で看護師さんが入って来て、恥ずかしかったから内診が痛かったことにしておいた。
9:00−11:00 麻酔の準備。日勤の助産師さん登場。この方が神で、この方のおかげで出産乗り越えれたと思う。でも点滴は何度も失敗される。笑
助産師さんから研修医に点滴代わる。しかし研修医も何度も失敗する。にらむ。
研修医からコウノトリ先生に点滴代わる。コウノトリ先生、一発で成功する。「点滴ができないと麻酔が始まらないんだよ。」と研修医怒られてる。私も無言の圧をかける。その後、麻酔科の先生が登場し処置をしてもらう。陣痛に耐えながら麻酔の処置に耐えるのは中々大変だった。陣痛の波が来るたびに「いたい〜」と声が漏れる。痛みレベル10のうち9くらい。めちゃめちゃ痛い。息を深く吐くことを意識する。神の助産師さんが陣痛のたびに手を止めて背中を擦ってくれた。本当に助かった。麻酔は初めての経験なので緊張と恐怖だったけど、麻酔の処置に痛みは一切なかった。一瞬足がビリビリっとしびれたけど、そのくらい。麻酔が入ると背中がヒヤッと冷たかった。かれこれ麻酔を懇願してから実際に痛みが和らぐまで3時間くらい時間がかかった。次回(あれば)の教訓にしよう。
11:00〜14:00 麻酔が効いて一切痛みがない。昨日の夜は寝ていなかったので一気に眠気がやってくる。夫や両親、友達とLINEしながら、うとうと〜眠くなってくる。足もポカポカしてめっちゃ気持ちよかった。痛みはないけど、お腹が張る感覚はわかる。時期に腰からお尻のほうに陣痛が降りてきている感じがわかる。
14:00 赤ちゃんは下に降りてきてるけど、子宮口が6センチのまま変わらないから促進剤を投与することに。すごく少ない量から始めるも、この促進剤が私にはめっちゃ効いてしまう。お腹の張りがおさまらず、赤ちゃんの心拍が落ちてしまう。先生が4、5人集まって会議。酸素マスク付けられる。先生達に四方八方から質問されたり声を掛けられる。私が不安にならないように優しく声を掛けてくれる先生もいた。促進剤一旦中止。場合によっては緊急帝王切開になる可能性もあるとのことで同意書を記入。私はとにかく息をいっぱい吸って吐いて赤ちゃんに酸素を送ることを意識して、お腹の赤ちゃんに「がんばろう、がんばろう」と声を掛けていた。帝王切開は想定していなかったからモヤモヤする。
15:00 赤ちゃんの心拍落ち着く。子宮口は7センチくらい。助産師さんが「さっきはびっくりしたね〜。産まれてきたら、びっくりしたよ!って言ってやりましょうね。」と和ませてくれる。
16:00 子宮口は開いてきてるけど、赤ちゃんの向きがあんまり良くない&私の骨盤に対して赤ちゃんの頭が通るか?問題が発生。またもや帝王切開の可能性を示唆される。ひとまず破水を待つ。
16:30 自然破水せず、女性の先生が手で破水してくれる。その後、子宮口に手を突っ込んで赤ちゃんの頭の向きをくるっと変えてくれる。神業だ。。と感動する。かっこいい。正しい向きに変わったものの、羊水が混濁しており分娩を急ぎたい。タイムリミットは1時間で子宮口が全開にならなかったら帝王切開。
17:00 コウノトリ先生と男性のベテランぽい先生が内診してくれる。ベテラン先生が「子宮口全開です。帝王切開の可能性はなくなりました。分娩の準備に入ります。」と言ってくれる。このベテラン先生、妊娠中に診察してもらったことがあり、感じの悪い先生だと思っていたら責任感の強いすばらしい先生でした。反省。
夜勤の助産師さんに変わり(この方も神)分娩の準備に入る。
このタイミングで左のお尻の痛みを強く感じる。赤ちゃんの頭の向きを直す関係で右向きに寝ておく必要があったため、左に麻酔が上手く効いていかなった様子。麻酔科の先生がその様子に気づいて、いきむ前にワンショット麻酔を入れてくれる。痛みレベル6→0になり、いざ、いきむ!!
無痛分娩だといきむ感じが分かりづらいと聞いていたけど、お腹の張る感じや、いきむ時にどこに力を入れたら良いかは感じることができて、おもいっきし力を振り絞っていきむことができる。
助産師さん、産科の先生達、小児科の先生、学生3人くらいが集まり、みんなが私と赤ちゃんを応援してくれてる。こんなにスポットを浴びて、色々な人に応援してもらえる経験って、そういえば今まであんまりなかったかも。いきむ度に「上手!上手!がんばれー!!」って応援してくれる。あれ、ドラマのコウノトリの世界って現実だったの?え、出産ってこんなに温かいものなの?すごい、みんなが頑張ってくれてる。私も頑張らないと!!と思って、最後は「次で絶対出す!!」と決意し、おもいっっっきしいきむ。
あ、でてくる…!!あ、でてきた!!
麻酔の関係か、噂のどぅるるん、は感じなかった。気づけば私の上に赤ちゃんが乗っていた。泣かない。でも、泣いてくれるってわかる。先生が「頑張れ」って赤ちゃんの背中さすってくれる。
「ふにゃ〜。」
泣いた。泣いたー!!
予定日ぴったりの17時半に私の娘は誕生しました。
出産の感想は、
「充実した時間だった」
出産を振り返ってみて、自分自身がどんな感情を抱いたか問いかけてみた。
楽しかった?いや、違う。感動した?いや、違う。
充実した時間だった。あ、これだ!
そう思えたのは無痛分娩の力が大きかったと思います。
妊娠中、無痛分娩を選択するまでにたくさん悩みました。
一番はリスクのこと。これは自分なりに一生懸命勉強して知識を身に付けることで、リスクよりも無痛分娩で得られるメリットのほうが”私にとっては”大きいと考えて決断しました。
あとは、初産のため「普通分娩経験してなくていいのかな?」ということ。これは痛みを経験してこそ…という感情ではなく、せっかく出産を経験するのに痛みを経験しないのはもったいないかな?という感情でした。しかし、コロナ禍での出産。立ち会いと面会一切禁止という状況での出産だったため、少しでも出産の恐怖を少なくする方がよいと判断しました。
そして私に充実感を与えてくれた最大の出来事が医療従事者の皆様の対応でした。
私は人見知りで、他人に心を開くことが苦手です。立ち会いができないため、夫はそんな私を少し心配していました。「先生や助産師さんに、ちゃんと頼りや。」と言われ、頼ることを頑張ることを約束しました。
しかし実際に病院へ行ってみると、もう、頼れる頼れる、頼りっぱなし!笑
産後「出産頑張ったね」と労いの言葉を多く掛けていただきましたが、私の本心は「先生や助産師さん、看護師さん達の指示やアドバイスに従ってただけで、私はあんまり頑張ってないのよね〜。」という感想でした。的確なタイミングで麻酔を入れて頂き、辛いときは優しくはげましてくださり、危険な場面も的確に判断してくださり、お産のときは「がんばれーー!!」と応援してくださいました。
ドラマのコウノドリの世界は「どうせドラマやろ。。。」と思って期待していなかったけど、あれはリアルだったのね、、あんな世界本当にあるんだ、、と感動しました。
出産は充実した時間だった!!
お母さん、そんな風に思ったよ、と将来娘に伝えたいです。
終わり
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