科学技術「世界最大・動力機関」
【世界最大のレシプロエンジン】
車やバイクに使われている
エンジンの構造は
レシプロエンジンと言います。
世界最大のレシプロエンジンは
「バルチラ-スルザーRTA96-C」
舌噛みそう。
このエンジンは
船舶用2ストロークエンジンです。
2ストロークとの構造は
以下の工程です。
①ピストンが下がっている最中に
吸気と排気をします。
②ピストンが上がった所で
爆発させてピストンを下げ
クランクシャフトと言う軸を回転させます。
燃料に重油を使い
船の大きさに合わせて
6気筒から14気筒までの種類があります。
その中でも最大の大きさを誇る14気筒は
高さ「13.5メートル」
全長「26メートル」
重さ「2,300トン」
1分間に動く回転数「15〜102回転」
最大パワー「107,390馬力」
エンジンを直接動かす物で
シリンダーという物があり
これが入っている筒でを「ボア」と言います。
このボアの大きさは「直径96cm」もあり
自動車のボアの平均が「直径8~10㎝」なので
その大きさがいかに巨大化か解ります。
シリンダーが動く距離の
ボアストロークが「250㎝」もあり
普通の自動車の平均は「6~10㎝」で
恐ろしく巨大です。
エンジンの排気量は
1気筒で「1,810リッター」
14気筒で「25,340リッター」
この様に物凄い事になってます。
この量の排気ガスを走行中に
浄化なしでまき散らしていたら
凄い事になりそうですね。
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【世界最大の蒸気機関】
世界最大の蒸気機関エンジンは
ノーザンパシフィック鉄道Z-5の
「イエローストーンZ5」と言う蒸気機関車です。
1928年イエローストーンは
北太平洋の「ノースダコタ州」から
南太平洋を横断する為に建造されました。
このコースは
各所に低品質ですが
石炭が取れるローズバット炭鉱があります。
イエローストーンは
この炭鉱沿いに走り
石炭を補充しながら走りました。
この汽車の燃焼室であるボイラーは
10.92㎡もある超巨大なボイラーである為
燃料である石炭をドカ食いします。
イエローストーンは
全部で72機製造され
他の会社に30機販売しました。
その後「M-3」「M-4」と進化していき
1961年まで現役で走り続けています。
本体全長「39.22 m」
幅「3.353m」
高さ「4.87m」
馬力「6000馬力」
重量「458,400 kg」
ボイラー「10.92㎡」
エネルギー効率「98%」
水タンク「83㎡」
イエローストーンは
品質の悪い石炭を使っていた為
なかなか最大馬力が出ませんでした。
その為
2つあった圧力弁の1つを閉めて
1つの圧力弁に全圧力を入れ
強引にパワーを出す対策をしました。
そうすると
1か所に圧力が集中する為
2つの時よりパワーが出せました。
こうして
本来2つの弁で最大6000馬力出ますが
結果2つだと3500馬力だった為
1つの弁で5000馬力にして走行しました。
更に最大25トンもの石炭を詰めますが
この石炭の品質が悪い為
石炭の燃やす量も増え
かなり効率が悪い汽車だったようです。
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【世界最大のジェットエンジン】
世界最大のジェットエンジンは
「GE9X」と言うジェットエンジンです。
完成してますが
これを搭載した飛行機は
飛んでいません。
しかし
2021年に「ボーイング777X」に搭載され
実際に飛行します。
このジェットエンジンを開発したのは
「GEアビエーション」社
この「GE9X」ジェットエンジンは
なんと3Dプリンターで製造されてます。
このエンジンは
既に10機分製造されていて
飛行機1機に対し4個必要なので
合計40個製造されています。
しかも既に
「777X」8機に取り付けられて
残り2機分を予備として保管してあります。
全高「3.4m」
エンジン羽の大きさ「2.16m」
エンジン羽の枚数「16枚」
耐久温度「華氏2400度~摂氏1316度」
GE9Xエンジンの推進力は
1つ「推力1818馬力」です。
この馬力は
F-16戦闘機の推力が「490馬力」なので
恐ろしい推進力になります。
更に
フリーダム7ロケット推進力が「1418馬力」
このロケットの推進力より上なのです。
燃焼効率も10%良くし
羽の枚数も従来の22枚から16枚に減らし
軽量化にも成功しています。
動作試験も3000回もの
離着陸動作実験を行っており
安全性も確保されています。
既にこのエンジンは
700個の注文が入っているとの事なので
これから先のジェット機は
GE9Xエンジンが主流になりそうです。