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完成3800_edited

【小さなアパート】


2歳半から3歳半まで
西川口に住んでた事がある。

住んでいた場所は
国鉄西川口駅から
5分の所にあるアパートだった。

家の家賃は
1,500円と凄く安く
風呂無し共同トイレのアパート。

部屋の大きさは
12畳1間の間取りで
リビングもダイニングも無い。
|ω・`)ショボーン

しかもこのアパート
電車の真横のアパートで
深夜まで電車の音が聞こえ
結構騒がしい所だった。

でもすぐ目の前に公園があり
アパートのドアを開けておけば
俺が公園で1人で遊んでいても
家の中から俺の姿が見えた。

なので
よく1人で公園に遊びに行き
砂場で穴を掘って楽しめた。
(´∀`*)ウフフ

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【夢の国照明売り場】


西川口に引っ越してきた時
部屋に電気がついてないので
駅前のヨーカドーに
照明を買いに行った。

そして照明売り場に行くと
凄くきらびやかな照明が
所狭しと吊り下げられてた!
(*^▽^*)

俺は
その光景を見て
「まるで夢の中の世界だ」と
このきらびやかな場所に感動した!

もうどこもかしこも
照明だらけで
まぶしいほどに輝いて
凄く興奮してしまう。

俺は
このフロアーを走り回り
物凄く楽しい気分になれた。
°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°

この照明が
俺の家に設置されると思うと
嬉しくてたまらない。

そして
俺が照明売り場で騒いていると
いつの間にか買い物が終わり
帰る事になった。

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【たった1この白熱灯】


しかし母親の手には
あの大きな照明の箱が握られて無く
カバンを持ってるだけで
買った様子がない。

そこで俺は
「あの電気のどれかったの?」
そう母親に聞いてみた。

すると母親は
カバンの中から白熱灯を出し
「これが電気よ」と教えてくれた。
ウフフ♪(。-艸・。)

その白熱灯は
1個しか買って無いらしく
しかもよく見ると
「40W」という数字が書いてある。

俺は
こんな小さな電気1個じゃ
あのきらびやかな照明の世界とは
ほど遠い事がなんとなく解った。

この時なんだか
凄いガッカリ館に襲われて
悲しくなってしまった。
(;д;)グスン

そして
家に到着してすぐ
この白熱灯を取り付けてみた。

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【暗い食卓】


すると当然
あのきらびやかな世界なんて
全然再現できず何だか薄暗い。

しかも
たった1個しか買ってこなかった
この40wの白熱灯を
台所に付けやがった!

普通部屋の真ん中に
照明を付ける気がしてしまい
何だか言いようのない
違和感が湧いてきた。

おかげで夜になると
部屋が真っ暗になり
台所の電気だけで
夜を過ごさないとならない。

更に当時俺の家には
テレビなんてまだなく
明るくなるアイテムがなかった。
ショボ──(´・ω・`)──ン

夜に食事をする時は
台所にちゃぶ台を持っていき
そこで食事をする事になった。
オロ((ヾ(*'д';*)ノシ))オロ

そして
この薄暗い中で俺は
父親の膝の上に乗り
毎日食事をする事になる。

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【不思議な箱】


そんなある日
父親が会社帰りに
赤いテレビを持ってきた!

そのテレビは
14型の小さな白黒テレビで
受信アンテナも付いてる。

俺は
「このテレビ買ったの?」と
父親に聞いてみた。

すると父親は
「ヨーカドーのゴミ置き場に
テレビがあったから拾ってきた」
そう教えてくれた。

そして俺は
テレビという珍しい物が来て
色々な番組を見せてもらい
凄く楽しい気分になる!

テレビを初めて見た俺は
「こんな小さな箱の中に人がいて
小人がこの箱に入ってるのかな?」
そう感じて不思議に思った。

テレビが来たおかげで
夜の暗闇の家が少し明るくなり
あの寂しかった夜が
ちょっとだけ楽しくなった。

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ジョー「鏡面反射のデジタルアートブログ」(鈴木穣)
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