科学技術「ロマンは回る」
【回転エネルギー】
ロケットを飛ばす方法を
ロケット噴射でなく
ハンマー投げの要領で
宇宙まで投げ飛ばす計画があります。
これは
減圧して空気抵抗を無くした
回転式加速装置を使用する物。
この加速装置の中で
ロケットを高速回転させて
限界まで加速したら切り離し
遠心力の勢いで放り投げます。
開発される予定の加速装置は
全長50.4mの円盤型加速装置で
自由の女神より大きいです。
そして
ロケットの発射口の煙突を
端ににくっつけて
そこから発射するのです。
煙突の先には
中を減圧する為に
カバーが取り付けられてますが
これを突き破って飛んでいきます。
回転させるモーターは
電気モーターで回転させ
ロケットエンジンより
エネルギー効率が高くなってます。
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【打ち上げコスト】
今回使用した加速器は
3分の1の若干小さい物で
実験を行いました。
そして更に
この加速器の20%の出力で
ロケットの打ち上げを行ったのです。
結果ロケットは
上空10㎞以上まで飛んでいき
技術的に十分可能だという事が
証明されました。
この加速器の1番のメリットは
エネルギー効率が凄く良く
低予算で打ち上げられる事です。
従来のロケットの打ち上げに比べ
燃料費が4分の1で済み
コストが10分の1に削減されました。
そして何より
電気の力で打ち上げるので
1日に複数回打ち上げる事が可能です。
今後この実験は
6~8か月間の間に30回の打ち上げをし
実用化に一気に近づけます。
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【投石器】
この打ち上げ方法を実験してるのは
アメリカのカリフォルニア州にある
ロケット開発企業「SpinLaunch」社。
この会社がハンマー投げの方法で
ロケットを飛ばしちゃおうと
漫画みたいな事を成功させました。
物体を遠くまで飛ばす
凄くシンプルな方法は
回転させて投げる事です。
この事は
昔から色々な場面で応用され
様々な所で使用されてきました。
例えば
昔の戦争で使った「投石器」は
石をひもでくるんで回転させ
それを飛ばして攻撃します。
この攻撃は
人が行ったとしても
レンガの壁を砕くほど威力があり
回転の遠心力の強さが解ります。
これは
弓より強い攻撃力が出て
非常に有効な手段です。
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【投資家たち】
オリンピックのハンマー投げも
同じ原理を使い
重たい鉄球を遠くに飛ばしてます。
この鉄球も
鎖でつないで人が持ち
その場で回転させると
遠心力で凄く早く回転させられます。
そして高速回転させた鉄球を
投げたい方向に向かって放すと
遥か彼方まで飛んでいくのです。
そして現在は
この方法を祖粒子加速器に応用し
遠心力で亜高速まで
速度を上げられているのです。
子供の頃ロケットを
この遠心力を使って飛ばせる
巨大な装置を作れば
宇宙まで飛ばせると考えました。
そんな子供の夢とロマンを
現実に再現してしまったのが
「SpinLaunch」なのです。
しかしこんな発想に対し
資金提供をしちゃう所が
アメリカンドリームっぽくて
凄い投資家もいる物です。