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思い出「ミッション・焼肉」

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【大人気店】


4歳の時
生まれて初めて
焼き肉食べ放題を経験した。

当時住んでいた所は
埼玉県の三郷団地。

車で団地を離れ
武蔵野線をまたぐ橋を超えると
スグに食べ放題の焼き肉店がある。

そのお店の名前は
「焼肉屋じゃんじゃん」

なんと当時としては
物凄くレアな
1時間1000円で食べ放題のお店だった!

しかも子供は
「500円」で食べ放題!

当時としては
食べ放題の店なんて凄く斬新で
超大人気店だった。

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【初代アルト】


我々家族は
この焼き肉食べ放題店に
父親が有給休暇を取る平日に行って来た。

父親が有給休暇を取った理由は
丁度仕事が少ない時期で
今しか取れないと思い取ったらしい。

この焼き肉食べ放題店は
休日になると昼から夜まで混む。

なので行くなら
すいてる平日が良いという事だった。

そして我々家族は
当時所有していた
「初代スズキアルト47万円!」
と言う車で行って来た。

この車は
当時の物価が安いから
47万円と激安だった訳でじゃなく
当時の価格破壊自動車だった。

俺の家族は
この価格破壊車のおかげで
自家用車を買う事がやっとできた。

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【感動する田舎者】


焼き肉食べ放題店は
家から車で10分位の距離の近場だった。

焼肉店に到着した我々は
店員に案内されて席に着いた。

そしてこの焼き肉店は
当時あり得ない全部セルフサービス店!

我々家族は
このルールに結構ビックリしたが
「これが1000円で食べ放題に出来る経費節減か」
そう理解できた。

そして早速カウンターに肉を取りに行く。

そしたら
あらゆる全ての肉が
山盛り状態でお皿に乗っているではないか!
ヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪

俺は
この光景を見て物凄く感動し
「ここがあのエデンの園か~(´∀`*)」と
夢心地になってしまった。

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【意地汚い家族】


肉が盛られているお更は
俺の背じゃ届かないので
食べたい肉を指して母親に取ってもらった。
( *・ω・)σソレタベタイ

そして色々な種類の肉を
少しずつ取って行き
どんどん肉を焼いて行った。

なんせ1時間しか猶予が無く
父親も母親も速攻肉を焼いて食べていく。

そして
何としても元を取りたい気持ちで
父親がどんどん肉を取ってくる。

俺は
そんなにたくさん肉が食べられなくて
途中で飽きてしまった。

それを見た母親が
「ちゃんと元が取れるまで
たくさん食べたほうが良いよ」と
アドバイスしてくれた。

でも俺は
母親が言った言葉の意味がよく解らず
「いっぱい食べた方が良い事あるのかな?」
これくらいにしか感じなかった。

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【大好物は別腹】


俺は
たらふく肉を食べまくり
これ以上食べたく無かった。

そんな俺の姿を見た父親が
「まだ食べたくなる物を
俺が取ってきてっやるよ(ΦωΦ)フフフ」
そう言って席を立って行った。

そして戻って来たら
そのお更にお寿司とアイスが乗っていた!

当時の俺は
お寿司とアイスが大好物で別腹だった!
(∩´∀`)∩わ~い♪

この時お腹がいっぱいだったけど
何故かさらに食べる事が出来てしまった。
(´~`)モグモグ

当時の俺は
凄く意地汚くて好きな物なら
無限に食べる事が出来てしまった。

特にケーキは
今でも無限に食べられるほど好きだ。

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【目的実行】


そして俺は
大好きなお寿司とアイスが
たらふく食べられ大満足だった。

しかしまだまだ母親は
山のように色々な肉を何皿も積んでくる。

俺と父親は
「まだこんなに食べる気なんだぁ~( ゚Д゚)」
そう驚いてしまった!

しかし母親は
おもむろにバッグからビニール袋を取り出す。

そのビニール袋の中に
山盛りに盛ってきた肉を躊躇なく入れ始めた!

それを見た父親は
「そんな事して大丈夫か(;゚Д゚)⁈」
そう心配していた。

しかし母親は
そんなの関係なく肉を入れていき
「この肉を持ち帰れるから今日来たんでしょ!」
そう言っていた。

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【犯行現場】


確かに平日の昼間の今日は
店員もほとんどいなくて
誰にも見られない様だった。

つまりこの事は
既に調査済みで
肉を持ち帰れる日を狙って来たのだった。

そして1袋詰め終わると
更に袋を出し凄く手際よく肉を入れて行く。

まるで
練習したかのような手際の良さだ。

結局母親は
5袋ほど満タンに詰めきって
ご満悦の顔をしていた。

そして母親は
「これからしばらく盛大な
肉パーティーが出来るわね(^ー^* )フフ♪」
そう言って嬉しそうな顔をした。

しかし俺と父親は
店にバレないかと戦々恐々だった。
アワワワワ(((゚д゚; )))ワワワワッ

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【焼肉パーティー】


そして1時間経ち店から帰る時
母親が盗んだ肉が入ったバッグを
父親に持たせて先に車に戻らせた。

この後母親がレジに行き会計をして
店員に肉を盗んだ事がバレずに済んだ。

俺は
「母親の完全犯罪だ」
そう思ってしまった。

そして家に到着して
無事に焼肉屋から逃走完了した。
ヒャッホ─ヽ(゚∀゚)ノ⌒ノ(。A。)ヽ⌒ヽ(゚∀゚)ノ─ゥ♪

このとき俺は
母親の生きる為の図太さに
凄く感心してしまった。

そのおかげで我々家族は
この日から当分
肉料理をたくさん食べれる日が続く。

そして母親が
まだバレないかビクついてる父親に対して
「次またいつ行こうか?(´∀`*)ウフフッ」
そうビールを飲みながら嬉しそうに話してた。

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ジョー「鏡面反射のデジタルアートブログ」(鈴木穣)
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