科学技術「0番目の携帯」
【世界最初の携帯電話】
世界最初の携帯電話は
1946年6月17日に作られました。
この携帯電話は
物凄く大型の物で
車全体のスペースを使い
設置する必要がありました。
その為
携帯電話と言うより
自動車型の走る携帯電話と言う感じです。
電話のかけ方は
受話器をとり電話会社に繋げます。
そしてその電話会社に
通話する相手の住所を伝えて
電話交換機を操作して
相手と通話できる状態になります。
この頃の電話機は
毎回電話会社に連絡して
相手側と繋げてもらわなければならない
本当に初期の電話でした。
こんな時代に
携帯電話を作ってしまうなんて
人の発想とロマンは
凄い物があります。
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【電波塔】
世界初の携帯電話を作った会社は
サウスウエスタン・ベル電話会社の
「MTS携帯電話サービス」という物です。
この携帯電話は
電話をかける仕組みに
当時最先端だった技術の
「移動無線システム」を使ってます。
普通無線と言うと
家にこもって移動せずに行う物です。
しかしこの技術は
その名の通り
移動しながら無線が出来る
当時画期的な技術でした。
これは
当時ようやく各地に設置された
「電波塔」のおかげで可能になりました。
しかし当時の電波塔は
主に高速道路沿いに設置されてた為
携帯電話が使えるのが
高速道路沿いしかありませんでした。
そして
電波塔の周波数が「150MHz帯」で
電波が届く範囲が「約40㎦」でした。
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【無線通信電話】
この電波塔が
カバーできる範囲の「40㎦」は
丁度当時の街1分くらいです。
しかし
この電波塔から出る周波数は
3つしかなくて
1度に3人しか使用できませんでした。
しかも
電話を繋げる周波数を
手動で合わせないとならず
電話と言うより無線通信です。
電波塔が設置された場所は
ミズーリ州セントルイス市を中心して
様々な大都市にも建設されました。
そして
この携帯電話を利用する為には
車を大改造しないとなりません。
まず屋根の上に
大きな無線アンテナを設置します。
無線装置は
車のトランクに搭載されました。
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【電話の周波数帯】
当時この無線装置は
重量が80㎏もあり
かなり大きなもので
トランクスペースの3/1を占領します。
この携帯電話を動かす無線装置は
たくさんの電気を消費する為
36㎏もある大型バッテリーを
ボンネットに搭載しました。
この様に当時の携帯電話は
かなり大掛かりな改造を車に施し
やっと使える状態になります。
そして
この携帯電話を
初めて使用した記念日が
1946年6月17日なのです。
このとき使用された場所は
セントルイスと言う場所でした。
その後1946年10月2日に
モトローラー社が一般向けに
サービスを提供し始めました。
しかし
当時の電波周波数が3つしか無く
すぐに電話の通信電波がパンクしました。
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【携帯電話の進化】
後にインフラ整備で
32チャンネルまで追加されましたが
それでも少なすぎます。
このとき使用されてた
「150MHz」帯の電波は
凄く強力な電波でした。
その為
無線通信をしている人や
軍事用のトランシーバー等に
多大な影響が出ました。
普通に無線通信をしてたら
電話の会話が聞こえてきたり
トランシーバーにノイズが乗って
全く相手の声が聞こえなかったり。
しかし
1964年に新しい通信技術の
「IMTS」と言うのが導入されました。
この「IMTS」は
いちいち電話会社に連絡して
繋いでもらわなくても良く
直接相手につながる物でした。
この通信技術が完成したおかげで
やっと手持ちの携帯電話が1973年に
「マーティン・クーパー」氏により
開発しました。