下柳最多勝の舞台裏
下柳剛「ボディ・ブレイン」を読みました。
私は阪神の試合をラジオで楽しむことが多く、その中でも歯に衣着せぬ下柳さんの解説が大好きで、本書を選びました。
私が選んだポイントは以下の3点。
①阪神に移って、どうしてそんなに活躍できたんですか?
→鍛えるべきは「心」だと気付けたこと。野球人生の中で一番役立ったトレーニングは坐ることだった。呼吸を整え、意識を丹田に落としてブルペンに向かった。
②塩沼亮潤さんと気が合う
→塩沼さんは自分自身に対して、ある意味攻撃的なほどの負けず嫌い。これが成長の原動力。この気持ちが下柳さんと合うんですね。
③最多勝の舞台裏
→延長戦にもつれ込んだ10回、岡田監督は「どうする?」と聞いてきた。「行きます」と即答。「ピッチャー下柳」のアナウンスに甲子園の地鳴りのような大歓声は死ぬまで忘れない。その裏、鳥谷のサヨナラホームラン。シーズン当初から狙っていた最多勝が実現した。
私の感想
上記①について
本書では、坐禅やメンタルトレーニング、ゾーンに入る方法など、下柳さんが取り組んでいた「心」の整え方が詳しく書かれていました。私は下柳さんが年齢を重ねてから、良い成績を上げた秘訣を知りたいと思って読みましたが、その答えは明確でした。
上記②について
私の好きな塩沼亮潤さんが出てきて、嬉しかったです。下柳さんに、仙人のような雰囲気を感じていましたが、塩沼さんからも学んでいたとは。強く納得できました。
上記③について
下柳さんがシーズン当初から最多勝を狙って実現したこと。強く思い描いて、実現させたストーリーは映画のよう。そこに、先日退任報道があって話題の岡田監督の采配。とっても面白く感じました。
ありがとうございました。