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📕絵本ができるまで①「ふくじのふくちゃん」

文芸社 刊/田中 文世 作

こんにちは、すずきたかはるです🍀

今回は、イラストを担当させていただいた絵本「ふくじのふくちゃん」ができるまでをご紹介します。


1.きっかけ/ご依頼内容

イラストエージェントサービス「コヨミィ」に登録していたことがきっかけで、今回のご依頼をいただきました。

ご依頼内容
A5サイズ カラーイラスト11点
(表紙、裏表紙、扉イラスト各1点、本文イラスト8点)

あらすじ・概要
いよりちゃんには、ぷくっとかわいい副耳(ふくじ)があります。ある日お友だちに「それなあに?」とたずねられ、自分だけについていることに少し不安になりました。勇気を出してお母さんに聞くと、お母さんが「ふくちゃん」という妖精の話をしてくれて……。
副耳という特徴が大好きになる絵本。副耳がほくろやそばかすと同じように、ひとつの個性として多くの人に認識してもらえるようにと願って。

2.キャラクターデザインラフ

キャラクターデザインラフ
左側(ピンク色の背景部分)が胎内シーンのデザインです。

いただいた指示と資料、自分で集めたり撮影した資料、双方を参考にしながら、キャラクターのデザインを起こしました。

作中では「ママといよりちゃんが会話しているお風呂場(現実世界)」と「ふくちゃんと赤ちゃんが交流する胎内(ファンタジックな世界)」の2つが描かれるため、現実世界はリアルめなタッチ、胎内はデフォルメタッチです。

副耳の妖精ふくちゃんについては、「羊水の中をおよぐ水生生物のようなイメージ」「ふくじのふくらみ」の要素が入っています。色については、配色スタイルハンドブックという本を参考にしています。

3.イラストラフ

キャラクターデザインラフにOKを頂いたら、次はラフです。

本文1枚目のラフ
いよりちゃんがママに、副耳についてたずねます。
本文7枚目のラフ
外の世界に出ることに不安を覚えたあかちゃんに対して、
ふくちゃんが「ぼくもついていくよ」といった感じでと耳にタッチします。
ふくちゃんの手から光が放たれています。
本文8枚目(最終ページ)のラフ
いよりちゃんが副耳を好きになる瞬間。
湯気の中に、ふくちゃんが見えます。

作画の資料としては、提供いただいた資料を観察する、自撮りする、家族を撮らせてもらう、ネットで調べまくる、図書館で本を借りる、という方法のほか、デザイン人形も使いました。

本文2枚目、いよりちゃんが鏡の前で耳を気にするシーンの参考資料。
デッサン人形のボディちゃん、練り消しでつくった水道、手鏡、
を組み合わせてスマホで撮影しています。

4.清書/完成

ラフイラストにOKをもらったら、最後に清書です。

絵本の表紙
表紙用に描いたイラストを使って、
デザイナーさんがめっちゃ可愛くデザインしてくださいました。
胎内世界
反射光を意識しつつ、キラキラした感じに。

光の表現については、ゴキンジョというコミュニティのペイントスクールでの学びを活かそうと努めています。

本文最終ページ
にっこり笑顔のいよりちゃんとふくちゃん。
裏表紙
あたたかな作者メッセージが書かれています。

以上、絵本「ふくじのふくちゃん」ができるまででした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
また次回の記事でお会いできたら嬉しいです。

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