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作曲の幅が無限に広がる!テンションコード・モーダルインターチェンジ・非和声音完全攻略
「作曲していると、なんだかコード進行が単調で物足りない…」
そんな風に感じたことはありませんか?
基本的なコード進行やメロディーだけでは、どうしても“ありきたり”な印象になりがちです。でも、ほんの少し音楽理論を活用するだけで、あなたの楽曲は驚くほど豊かで個性的なサウンドへと進化します。
今回ご紹介するのは、テンションコード、モーダルインターチェンジ、非和声音という3つの魔法のようなテクニック。
有名な楽曲の事例も交えながら、誰でもすぐに使える実践的な方法をお伝えします。
あなたの音楽が“ワンランク上”に生まれ変わる瞬間、ここから始まります。
テンションコードで楽曲をおしゃれに仕上げる方法
テンションコードって何?
テンションコードとは、基本のコード(トライアド)に「テンションノート」と呼ばれる追加の音を加えることで、豊かな響きや緊張感を生み出すテクニックです。
9th(ナインス): 柔らかく浮遊感のある響き(例:Cadd9 = C-E-G-D)
11th(イレブンス): 独特な緊張感をプラス(例:F11 = F-A-C-E♭-G)
13th(サーティーンス): メロウで甘美な雰囲気(例:G13 = G-B-D-F-E)
なぜテンションコードで“おしゃれ”になるのか?
テンションコードは、単に音を増やすだけでなく、コードの響きを「色づけ」する役割を果たします。
特に9thは浮遊感、13thはメロウな雰囲気を作り出すのが得意です。
シンプルな進行: C → F → G → C
テンションコードを加える: Cmaj7 → Fmaj9 → G13 → Cadd9
一気に洗練された雰囲気に変わるのがわかりますか?
実例で学ぶ!有名楽曲のテンションコード
Official髭男dism「Pretender」
サビ前の進行 Dm7 - G7 - CM7
G7はドミナント7thコード。Cメジャーへの解決感を強調し、緊張と期待感を生み出します。
宇多田ヒカル「First Love」
Fmaj7 - G13 - Em7 - A7
ジャズのような響きが、切なさと洗練された雰囲気を演出しています。
ワンポイントアドバイス
テンションは“足しすぎ”に注意!
音を重ねすぎると不協和音になりがち。適度なバランスを意識しましょう。メロディとの相性も考慮する
メロディとテンションノートがぶつからないように配置することで、より自然な響きになります。
モーダルインターチェンジで曲の雰囲気を変えるテクニック
モーダルインターチェンジとは?
モーダルインターチェンジとは、楽曲の中で一時的に“別のモード(調)”からコードを借りることで、意外性や新鮮な響きを加えるテクニックです。
Cメジャーキーでの例:
通常のコード: C - G - Am - F
モーダルインターチェンジ: C - G - A♭ - F
A♭は平行短調(Cマイナー)からの借用コード。
これだけで哀愁や切なさを加えることができます。
雰囲気が一瞬で変わる!実践的な使い方
平行調からの借用:
Cメジャー(明るい)→ Cマイナー(切ない)のコードを借りる。同主調からの借用:
Cメジャー → Cマイナー、Fメジャー → Fマイナーなど、同じルート音の異なる調からコードを持ってくる。
名曲から学ぶモーダルインターチェンジ
The Beatles「Let It Be」
サビの進行:C → G → Am → F → C → G → F → C
ここで使われているFはCメジャーの平行調(Aマイナー)からの借用。
RADWIMPS「前前前世」
転調したようなコード感は、実はモーダルインターチェンジが活用されているため。
使いこなすコツ
“違和感”を恐れないこと
モーダルインターチェンジの面白さは、ちょっとした“ズレ”が生むインパクトです。部分的なアクセントとして使う
すべての進行に使う必要はなく、サビやブリッジ部分だけでも効果的です。
非和声音でメロディに個性を加えるテクニック
非和声音とは?
非和声音とは、現在鳴っているコードに含まれない音のこと。これをメロディに加えることで、流れるような動きや緊張感、個性的な響きを生み出せます。
パッシングトーン: 2つのコードトーンの間を滑らかに繋ぐ音
アプローチノート: 主要な音に向かう“予告”のような音
サスペンション: 解決を遅らせて緊張感を生む音
アンティシペーション: 次のコードの音を先取りして予感させる音
退屈なメロディが一変!非和声音の使い方
例1: Cメジャーコード(C - E - G)に対して
通常のメロディ: C → E → G(シンプル)
非和声音を追加: C → D(パッシング)→ E → F(アプローチ)→ G
→ ただのメロディが、一気にドラマティックな印象に!
有名楽曲の非和声音テクニック
米津玄師「Lemon」
「あの日の悲しみさえ」のメロディで、パッシングトーン(E♭ - D - C)が使用され、感情の揺れ動きを繊細に表現しています。
Stevie Wonder「Isn't She Lovely」
非和声音の使い方がとても巧みで、メロディのグルーヴ感が際立っています。
初心者がハマりがちな失敗とその対策
やりすぎ注意!
非和声音を多用しすぎると、不協和音になりやすいです。“解決感”を意識する
緊張感を生んだら、しっかり解決させることで心地よさが生まれます。
まとめ
テンションコード、モーダルインターチェンジ、非和声音。
この3つのテクニックを使いこなすことで、あなたの楽曲はより表現力豊かで個性的なものに進化します。
最初は難しく感じるかもしれませんが、少しずつ試しながら自分の音楽に取り入れてみてください。
きっと、新しい発見があるはずです!
もっと詳しい情報は、こちらのブログでご覧いただけます!】
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