![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/147913196/rectangle_large_type_2_02cdd3f0b164bc9a613c1f27383e9ca7.png?width=1200)
【ショートストーリー】男は清潔感とライド中に想う
自転車はカロリー消費が大きいためお腹が減る。
特に激坂を登ったあとはなおさらだ。
おまけに発汗量もすごい。サイクルジャージは常に汗だく。
ダウンヒルを終えて市街地に入った。
お腹はぺこぺこ。喉が渇いた。そして蒸し暑い。
なにか食べたい。水がほしい。涼みたい。
いろんな気持ちを抱えて道の駅へ。
![](https://assets.st-note.com/img/1721463485765-ANO50Zyg0k.jpg?width=1200)
いざ入店。エアコンが心地よく、生き返った気分になる。
今日のご飯は豚骨ラーメンとざるそばだ。
しかし、ご飯はテイクアウトのみ。この蒸し風呂のような灼熱地獄で飯を食えと?おまけに水はない。でもご飯は食べたい。
様々な葛藤を乗りこえ、結局豚骨ラーメンを注文する。
幸い徒歩圏内にスーパーがあるから急いで水を調達する。
戻ったら運良く着丼だ。一口すすると塩気がきいておいしい。無心ですする。
![](https://assets.st-note.com/img/1721463567809-5ZX0u0AbFU.jpg?width=1200)
そんななかサイクルジャージを着ている物珍しさから若い女性が話しかけてくれた。
これはうれしい。今日頑張った甲斐があった!と内心小躍りする。
しかし客観的に今の自分をみてみよう。
真夏の日陰でラーメンをすする汗だくの男性。
おまけに汗でかぴかぴの髪の毛をしており、さらに手には大きなペットボトルを持ち、水をがぶ飲みしている。
清潔感皆無で、とてもじゃないが近寄りたくはない。
その女性はなかなかの勇者だと思う。
そんなこんなでラーメンを食べ終え、ボトルに水を注いで、残った水は自分に浴びて再出発する。
食器の返却時に大きなペットボトルとサプリの袋もあるから怪訝な顔をされるも、黙って受け取られる。
悲しいけれどもこれが現実。
男で最も大事なことは清潔感であり、汗だくピチピチジャージの男性への社会の目線は厳しい。
嫁・近隣の方から厳しい目を向けられる理由を強く感じたライドであった。
ライドから帰宅したら速やかにシャワーを浴びようと思う。
☆☆☆☆===============☆☆☆☆
ライター:鈴木さん
趣味はサイクリングの一般男性
☆☆☆☆===============☆☆☆☆