オリンピックの栄光の陰で・・・
現在、北京オリンピックで様々な競技が行われており、熱戦が繰り広げられています。見ているだけで「すごいなー!」と感じてしまうシーンが多く、ホッケーもスノーボードもジャンプもスケートもレベルが高くてワクワクしながら見ています。
夏と違う競技特性があってこちらも興味深いです。冬の選手たちの身体能力もめちゃめちゃ高いんですよね。時差が1時間ほどなのでそれほど深刻な寝不足になることなく応援できています。
そんな中、昨日小林陵侑選手が、スキージャンプ男子個人ノーマルヒル競技において、金メダルを獲得されました。
この小林選手、岩手県の八幡平市出身で、岩手ではかなり有名でした。自分が岩手で岩手県の公立高校で働き始めた年が2015年だったのですが、2016年ことにはジュニアで将来有望な選手がいるという話をいろんな先生から聴きました。それが小林陵侑選手その人でした。
当時はあまり興味もなくどんな人なのだろうぐらいにしか思っていなかったのですが、2018年シーズンぐらいからメディアでも取り上げられるようになってきて、少しずつ応援するようになってきました。
話はそれますが、岩手はとんでもない才能が出てくる頻度が高い印象です。小林選手の他にもクライミングの伊藤ふたば選手、メジャーリーガーの大谷翔平選手、菊池雄星投手、プロ野球の佐々木朗希投手、スノーボードの岩渕麗楽選手、サッカー元日本代表小笠原満男選手などなど・・・
岩手には何か秘密があるのでしょうか・・・。
話を戻します。
おそらく岩手県、特に八幡平市では小林選手フィーバーが起きていることと思います。今日の夕方のニュースは特集コーナーが組まれること間違いなしです。
葛西紀明選手兼監督がその才能を若いうちから評価していました。平昌オリンピックでもその才能の片鱗を見せてくれていましたが、近年一気に花開いてトップに君臨されています。血の滲むような努力と科学的根拠に基づいたトレーニングを積み重ねてこられたのだと拝察いたします。
元岩手県民として、小林選手の活躍は本当に嬉しいですし、自分も頑張ろうという励みになります。ありがとうございます。
一方で高梨沙羅選手やスノーボード女子の鬼塚雅選手らが「期待に答えられず、申し訳ないです。」とインタビューに答えられている姿が印象に残りました。
謝る必要はないと思います。
オリンピックに出場されるだけもすごいことですし、お二人は確実に若いジャンパーやスノーボーダーに影響を与えています。もうそれだけで競技に対して素晴らしい貢献だと考えます。加えて、オリンピアンやアスリートとして小学校や中学校への講演をしたりと努力を重ねることの大切さとそれらがもたらす希望についてもたくさんの人に伝えてくれています。これだけでも十分尊いです。
そもそも海外のアスリートは銀メダルや銅メダルを獲得して謝っていません。なぜ日本人アスリートは謝ることが多いのでしょうか?すごく違和感を感じます。
リオオリンピックで吉田沙保里選手が負けた時もインタビューで謝っていました。
1996年のアトランタ五輪で水泳の千葉すず選手が、期待されたメダルを獲得できず、
「オリンピックは楽しむつもりで出た」
「そんなにメダルメダルというのならば、ご自分で出ればいいじゃないですか」
「日本の人はメダル狂いですね」
と言うコメントをきっかけに今でいう炎上があったそうです。
千葉選手の発言は賛否両論あると思いますが、アスリートが思うことを発言することを制限してしまった出来事と言われています。
個人的には千葉選手が言っていることは間違っていないと思います。視聴率のために煽りすぎるメディアに責任は全くないのでしょうか。
日本人が日本人アスリートの足を引っ張ってしまっている側面もあるのかもしれません。
謝罪はオリンピックには国のお金が使われているという部分を深く理解しているアスリートゆえなのかもしれませんが、謝る必要はないと私は考えます。とにかく楽しんで後悔のないように力を出し切ってきて欲しいです。
全ての選手が自分の納得のいくパフォーマンスができるとは限りませんが、生きて帰ってくるだけでもう素晴らしいことです。胸を張って日本に帰って欲しいと思います。
(海外の選手も同様に胸を張って母国に帰って欲しいと思います。)
「結果が大切だ」というときもありますが、頑張った人には素直に労いの言葉が向けられる文化であって欲しいと思います。
全ての選手たちがベストを尽くせますように。
サポートしていただけたら、実験用具を買うか、実験用の薬品を買うかまだ決めていませんが、生徒さんたちと授業のために使いたいと考えています。